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Column コラム

海外発!日替わりリレーブログ ワールドサッカー通信局
鈴木 達朗
ドイツ

ドイツ通信
~Probieren wir mal!~
(とりあえず、一緒にやってみよう!)

鈴木 達朗
宮城県出身。中学生からサッカーを始め、大学1年まで競技を続ける。サッカークラブも無い町で、一人でストライカーなどの雑誌を読んでは友人に薦め、「サッカーマニア」と呼ばれる少年時代を過ごす。中学では、クラブチームに所属。小学校で全国大会に出た選手たちを目の当たりにして、早々に挫折。頭を切り替えて、選手時代からコーチの目線で過ごす。学者になるつもりで渡った先のベルリンで、たまたま試合に誘われたクラブから、コーチになることを頼まれて、指導者になる。二足のわらじで大学も卒業し、現在に至る。タイトルは練習中に発する自分の口癖から取ったもの。
Webサイト:http://www.tatsurosuzuki.com/

ドイツ

■パウル・セグイン選手(20歳:VfLボルフスブルク、ドイツU-20代表候補)
インタビュー(中編)

2015.05.27

モイン、モイン! というわけで、みなさんこんにちは。今回も前回のパウル・セグイン(Paul Seguin)選手のインタビューの続きです。前回は、プロ選手になるまで、そしてトップチームと下部組織のレベルの違いについて話しましたね。今回は実際にプロ選手としてどのような経験をしたのか、代表チームとクラブチームの違い、そして、育成年代のころの生活リズムについてです。

それでは、見ていきましょう。

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(Paul Seguin/パウル・セグイン選手。写真提供:VfL Wolfsburg)

――そうして、トップチームと一緒にツアーに参加したわけだね。その中で、例えばスコットランドのチームと戦ったわけだけれど、ドイツのチームとスコットランドのチームの間に違いはあった? スコットランドのチームはドイツに比べてゆっくりしていた?

パウル いや。でも、スコットランドのチームはドイツに比べて、もっとぶつかりに来たかな。というのも、ドイツのチームよりも、ロングボールがずっと多かったからね。まあ、サッカーは国際的な競技だから、当然だよね。いろんな哲学がある。……でも、スコットランドでは、身体面が強調されたし、ロングボールが明らかに多かったな。

――ヘディングが増えたり……。

パウル そうそう、そんな感じ(笑)

――額のケガをした後のインタビューで、オリッチがアドバイスしてくれた、という話が出ていたけれど、経験豊富なプロ選手たちからアドバイスを仰いだりはするの?

パウル そうだね。あのときは、マスクをつけてプレーするのに戸惑っていたんだ。そうしたら、彼(オリッチ)が僕のところに来て、「昔似たようなのをつけてプレーしたことがあったけど、そのうち慣れるよ」という話をしてくれたんだ。それに、イビ(オリッチの愛称)がしたケガとは違うケガをしたり、問題に直面するときもあるし……。まあ、もちろん、選手たちは僕に手を差し伸べてくれるよ。彼らは、質問すればヒントをくれるし、向こうから何か気づいたら、こっちに話しかけてくれるしね。

――誰か、特別にアドバイスを聞きに行く選手はいるの?

パウル うん。VfLには経験豊富な選手が沢山いるからね……。ただ、誰に質問しに行くかは、状況によるかな――誰が自分の質問にもっとも合うか、ということもあるからね。例えば、僕のポジションの役割について聞きたかったら、ルイス・グスタボに聞きに行くし。でも、まあ、本当に誰と話すかは状況次第かな。でも、もちろん、選手たちはアドバイスをくれるよ。

――ということは、自分が成長するにはとても大きな助けになるね。

パウル もちろん! それは、とても大きな助けになっているよ。

――プロの選手たちとトレーニングしていて、自分がこれまでよりも成長しているのは感じるものなの?

パウル えーっと…‥。うん、自分が発展しているとは思うよ。でも、そう言われてみると、自分ではなんとも言えないかな…‥。何と言ったらいいのか…‥、うん、でも、自分で評価するなら、自分は成長してるかな。

――トップチームでプレーした後でレギオナルリーガでプレーすると、違う感じがする?

パウル うん、もちろん。トップチームで与えられた課題を、レギオナルリーガで実践しながら試すんだ。僕の場合は、言うなればゲームを作ることなんだけれどね。そのやり方はうまくいっていると思うよ。

――それはどんな風に感じるの? 例えば、試合中の状況をより良く予測できるようになったりするのかな?

パウル うーん、そういうわけでもないかな。まあ、実際は僕が成長したかなんて、他の人が判断することだしね。でも、うん、まあ、もっとハードワークをする……、ということなら、うん。

――OK。初めてプロの試合に出たときはどんな気分だった? タッチラインに立っていて、デ・ブルイネが来るのを待っている……。とても緊張した?

パウル うーん、まあね。当然さ。鳥肌が立ったし、そのために頑張ってきたんだから……。そうだね、あれは本当に素晴らしい経験だった。でも、またあの経験を味わいたい。あれは、本当に良い気分だった、うん。

――テーマを変えようか。パウルは、U-20代表にも呼ばれているよね。クラブチームと代表では違う?

パウル まあね。違いは当然あるよ。クラブでは、ゲーム形式のトレーニングをするんだ。代表では、もっと戦術的な練習が多いかな。試合中に走るコースや動き方だったり、戦術的な指示がもっと集中的に行われるんだ。うん、それがクラブチームと代表チームの違いかな。

――ボルフスブルクではゲーム形式のトレーニングなんだね。グローバルメッソドかな?

パウル そう、そのとおり。クラブチームでは、すでにチームとしての動き方がそれぞれ体に染み付いているからね。代表では、まず合う選手を見つけて、戦術的な動き方を教えこまないといけない。

――ボルフスブルクや代表でもいいんだけれど、よく一緒に時間を過ごす選手はいる?

パウル まあね。トップチームだと、ときどき一緒に時間を過ごすのはマキシ(・アーノルド)かな。でも、セカンドチームの、ユースの同期の選手たちとも一緒にいるよ。その中でも、何人かトレーニングの後なんかに一緒に過ごす選手がいるね。

――3週間ボルフスブルクにいたことがあるんだけれど、若い子らが楽しめる街ではないよね?

パウル (笑いながら)そうだよね。そんなにやることないよね。まあ、イタリアンを食べに行ったりとか、例えばだけれど、何かおいしいものを食べたいときとかね……。まあ、フリーの日で、次の日もトレーニングがないときはタオ(ボルフスブルクにあるクラブ)に顔を出したり、プールに行った。でも、まあ、それぐらいだよね。

――ボルフスブルクはサッカーに集中できる街なんだね。

パウル そう、そうだね。

――パウルのお父さんは有名なサッカー選手だったり、お母さんが多くの時間をかけてサポートしてくれたという記事を読んだけれど、学校はどうだった? サッカーと学校の関係は?

パウル 当時は、そうだね。少し、話してもいいかな? 学校が終わったら、直接駅に向かうんだ。トレーニングに行くまでの時間がほとんどなくて、トレーニングが終われば、またすぐに家に帰るために駅へ向かうんだ。そうして、次の日は学校に行かないといけない。正直いって、夜はすぐに寝てしまいたかったんだけれど、母親が、僕の学校の課題や宿題に口を出してきて……(笑)。でも、いつもじゃないけれど、ときどき、本当に疲れきってしまったときは、何度か宿題をできなかったかな。うん、サッカーにのめり込んでいたし、サッカーに関してはある程度やってのけたけれど、学校に関しては職業学校資格(Mittelerer Reif:専門学校には進めるが、大学や専門大学には進学できない)をとって卒業したんだ。まあ、卒業できてうれしかったよ。

――ドイツだと学校は7時から?

パウル うん、7時半かな。僕らの学校は8時からだったな。

――それでトレーニングは?

パウル はじめは16時からで、18時の電車に乗っていた……、うん、18時だった。そのうち、18時から19時半まで。そして19時55分に電車が発車していたかな。だから、練習後に落ち着いている時間なんてなかったんだよね。

――家までどのぐらいかかるの?

パウル:1時間。鈍行で1時間、新幹線で30分だったかな。そのときどきで、使い分けていたよ。

――じゃあ、寝る時間もそんなになかったよね。

パウル:そうだね。

ストライカーDX:それは18歳までかな?

パウル:うーん、12歳からAユーゲント(19歳未満)の2年目までだから……、17歳かな。うん、17歳。6年だから。

――学校卒業して、職業訓練は始めたの?

パウル:うん。ここで(フォルクスワーゲン)で始めたんだけれどね。学校を卒業してからシーズン半分を過ごした後、トップチームでのテストトレーニングに参加する機会が頻繁に増えてきたんだ。そうすると、職業訓練に参加できる時間がなくなってしまったんだ。そうして、プロ選手の契約を提示されて……、すぐさまサインしたよ。本当は職業訓練を続けたかったんだけれど、ほとんど顔を出せないような状況になってしまったからね。それで決めたんだ、何をしなければならないかをね――サッカーを選んだんだ。

 

今回はここまでです。セグイン選手が話してくれた内容は、ドイツ人の選手が育成年代を経てプロになるプロセスのひとつかな、と思います。参考になればうれしいです。次回は、雑談を交えながら、日本人およびアジア系の選手たちとの対戦した実感などの話です。

それでは、チャオチャオ!

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