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中田 貴央
オランダ

オランダ通信
~De weg naar voetbal
specifiek fysiotherapeut~
(サッカーに特化したフィジオセラピストへの道)

中田 貴央
1989年10月5日生まれ。東京都出身。
2012年3月に昭和大学保健医療学部理学療法学科を卒業後、「サッカーに特化したフィジオセラピスト(理学療法士)」になるためにすぐに渡蘭。オランダのフィジオセラピストへの資格の書き換えに向けてThim Hogeschool voor Fysiotherapieで勉強中。2013/14シーズンより、オランダアマチュアリーグ2部のVSV Vreeswijk U-18にフィジオセラピストとして帯同しています。オランダのトップコーチとしても知られているレイモンド・フェルハイエン氏が提唱した「サッカーのピリオダイゼーション理論」にも興味を持って勉強しています。
NSCA-CPT(National strength and conditioning association公認 パーソナルトレーナー)

オランダ

■チームトレーニングへの復帰

2015.01.15

今回はFC Den Boschでウインターストップ前に経験した、リハビリ後のチームトレーニング復帰から状態が悪化してしまった選手のサポートから、学んだことについて書きたいと思います。

まず、FC Den Boschのトップチームにはフィジオセラピスト(理学療法士)とマッサージ師が帯同し、ケガをしている選手の治療/トレーニングはフィジオセラピストが担当します。

つまり、ケガをした選手の受傷 ⇒ 治療/トレーニング ⇒ チームトレーニングへの復帰までのプランニングをする必要があり、選手が復帰後に100パーセントのパフォーマンスでリーグ戦を戦えるようにしなければなりません。

実際にFC Den Boschで起こった例から、チームトレーニング復帰までのプランニングを立てることは難しく、1日でも復帰のタイミングを誤ると症状が悪化してしまうことがあります。

試合中に左ウイングの選手が太ももを受傷(外側広筋の軽度肉離れ)、完全に筋組織が治癒するまでリハビリを継続して、チームトレーニングに復帰させるには1~2週間かかると予想される場合でしたが、ウインターストップ前最後のリーグ戦に出場させたいということで調整を続けていました。

受傷した選手は主にウイングでプレーする選手(フォーメーション: 1-4-3-3)で、試合中はスプリントやシュート動作が多い特徴があります。

受傷から復帰までのスケジュール
*原則として毎日クラブもしくはクリニックで治療を行う。

  スケジュール トレーニング
リーグ戦 受傷
リカバリートレーニング 有酸素運動
オフ  
戦術トレーニング 有酸素運動
戦術トレーニング ピッチでの別メニュートレーニング
爆発的なプレー頻度の高い動作のチェック
コンディショニングトレーニング チームトレーニング復帰
トレーニング後に症状悪化
オフ  
戦術トレーニング 別メニューでのトレーニング
戦術トレーニング トレーニング前に動作チェック
チームトレーニング
試合 出場
ウインターストップ  

火曜日の動作チェックの段階でシュート動作に微妙な違和感がありましたが、週末までにコンディションを戻すために水曜日のチームトレーニングに復帰させることにしました。そして、水曜日のチームトレーニングのラスト5分でシュートを放った瞬間に状態が悪化して同じ箇所に痛みが戻ってきたということで、トレーニングによって悪化したということがいえます。

このとき、チームトレーニングの負荷を考えると、水曜日はコンディショニングトレーニングだったので1週間の中で負荷の高いトレーニングだったと言えます。ケガ明けで負荷の耐容度が低い選手にとってはかなり大きなステップとなっていたので、チームトレーニング復帰の際の負荷の調整はとても重要だと思います。

最終的にはこの選手はリーグ戦になんとか出場できましたが、ベストなコンディションまでもっていくことはできませんでした。

World Football Academy(WFA)のレイモンド・フェルハイエン氏が提唱した「サッカーのピリオダイゼーション理論」を基にして考えながら選手のサポートにあたっていますが、このようにケガをした選手を復帰させる際のプランニングをもっとしっかりと立てていく必要がありそうです。チームのトレーニング負荷を把握して、選手・監督とよりよいプランニングについて話し合うことが重要です。

自分もこの経験を通して多くのことを学びましたが、読んでいただいた方にとって、リハビリ終了からチームトレーニングに復帰して症状が悪化してしまった選手について考えるきっかけになればと思います。

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