最近のコラム

2015年8月24日
“期間限定”監督


2015年7月6日
2015-16シーズンの展望


2015年6月23日
メキシコサッカー協会(FMF)が行う改革


2015年1月7日
移籍


2014年5月7日
Copa Chivas(コパチーバス)から見る“日本”と世界の『差』と『違い』⑤


2014年3月21日
Copa Chivas(コパチーバス)から見る“日本”と世界の『差』と『違い』④


2014年3月12日
Copa Chivas(コパチーバス)から見る“日本”と世界の『差』と『違い』③


2014年2月21日
Copa Chivas(コパチーバス)から見る“日本”と世界の『差』と『違い』②


2014年2月11日
Copa Chivas(コパ・チーバス)から見る“日本”と世界の『差』と『違い』


2014年1月30日
10分=5分×2?


2014年1月7日
プレーオフへの考え方①


2014年1月6日
プレーオフへの考え方①


2013年12月19日
プレーオフ


2013年12月6日
Simulador シミュレーター③


2013年11月28日
Simulador シミュレーター②


2013年11月19日
Simulador シミュレーター①


2013年11月2日
色②


2013年10月11日



トップコラムワールドサッカー通信局>メキシコ通信 ~Querer es Poder~(意志あるところに道は拓ける)10分=5分×2?

Column コラム

海外発!日替わりリレーブログ ワールドサッカー通信局
西村 亮太
メキシコ

メキシコ通信
~Querer es Poder~
(意志あるところに道は拓ける)

西村 亮太
大阪府出身。筑波大学大学院にてコーチング学を修了し、2010年8月にメキシコへ。
Cruz Azulでの研修後、CFPachucaの支部にてU-16監督を務める。その後Cruz Azulに選抜スクールのU-12監督、U17,U20にキーパーコーチ兼アシスタントコーチとして在籍。2014-15シーズンより同国のSantos LagunaにU17,20アシスタントコーチ兼分析担当として移籍し、15-16シーズンより同クラブ保有のメキシコ3部所属チームSantos Laguna Premierの第2監督となる。メキシコサッカー協会公認ライセンス-レベル4(日本でいうS級)を2013年12月に取得。

メキシコ

■10分=5分×2?

2014.1.30

みなさんこんにちは。
今日はとある日のU-20のトレーニング(TR)において、感じたことについて書きたいと思います。
その日のTR内容は

1 ウオーミングアップ(ボール回し)
2 2vs1→2vs2+GL
img01

赤の攻撃でスタート。15秒もしくはプレーが切れる(ゴール、シュート枠外、DFクリアetc)と、すぐにゴール横で待機している青がドリブルで入ってきて、青の攻撃で2vs2スタート。同じく15秒もしくはプレーが切れるまで。5分×6

3 8vs8+GK
img02

コート中央のひし形の中は、タッチ制限(時間の経過とともに3タッチ→2タッチ→1タッチ→2タッチ→3タッチ)。10分×2

4 8vs8+GK
img03

サイドのミニゴールは1点、中央のノーマルゴールは2点。10分×2

というものでした。

外見だけ見れば、特別変わったものではないと思います。しかし、TR後に個人的に振り返ったときに注目したのが、時間の設定でした。

3と4の設定が10分×2となっていますが、これが5分×4(もしくは6分×2など)のほうがよかったのではないかと思いました。なぜならば、最後の3、4分において急にトレーニングの内容が薄くなっていったという印象を持っていたからです。

どういうことかというと、身体的負荷と集中力の負荷が、時間の経過とともに一定値を超えてしまい、選手の『今何をしなければいけないのか』といった部分が不明確になってしまい、TRから緊張感が薄れてしまったということです。

実際、最初に監督がメニューの意図を説明し、3も4も開始直後は選手の目的意識も明確で、狙っている現象が頻繁に見られました。そのときは監督もすごくポジティブな様子でコーチングしているものの、時間が経つにつれて選手の頭の中もぐちゃぐちゃになってしまい、徐々に意図している状況が現れる頻度が下がっていき、ネガティブな雰囲気のコーチングが増えていきました。

そのような経験ありませんか? 僕はあります。

『そのような状態のときにでもしっかりプレーできるように導かなくてはいけない、または追い込まなくてはならない』といった考えもあるとは思いますが、このときに関していうと、僕は選手の目的意識が明確な状態、なおかつ目的に対して成功体験を得ることができる設定で行ったほうがいいと思いました。

過去に名古屋グランパスを率い、現在はアーセナルを率いるアーセン・ベンゲル氏は、ほとんどのTRの前に、どのような理由があってそのTRをするのかを説明するそうです。それは選手がTRの意図を明確に意識しながら行うことを促すためだと述べられています。それに続いて『選手がそのTRを“しんどい”と感じたときから、効率が落ちる』との言葉を残しています。

メキシコ人の大部分は【やり続ける強い意思を持つ】というのがとても苦手です。それが【細部にこだわりながら】などとなると、彼らにとっては相当に、相当に負荷の高い作業になります。そんなメキシコ人の性質を考慮すると、なおさら彼らが目的意識を持ち続けることができ、その目的を達成することがどのようにプラスに働くのかを身を持って経験し、納得できるように導いてあげることが重要なのではないか、と思いました。

これらの事柄は、国やその場所の文化、対象などが変われば調整することが必要になります。これらのTR設定は対象が何であれ重要なのは大前提ですが、メキシコでメキシコ人を相手に行う場合は、他に比べて相当な注意が必要なのではないかと感じています。なぜなら彼らは集中できている状態ではものすごい能力を発揮するのに、そうじゃないときは驚くほどに自分をコントロールできなくなるからです。

今回は、TR効果をより高いものにするために、TR対象の特徴を考慮してTR設定を行うことの重要さを再確認する、いいきっかけになりました。

次のコラム← ワールドサッカー通信局トップへ

→前のコラム


ストライカーDX トップ マッチレポート コラム トピックス セレクション/スクール バックナンバー ムック リンク