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西村 亮太
メキシコ

メキシコ通信
~Querer es Poder~
(意志あるところに道は拓ける)

西村 亮太
大阪府出身。筑波大学大学院にてコーチング学を修了し、2010年8月にメキシコへ。
Cruz Azulでの研修後、CFPachucaの支部にてU-16監督を務める。その後Cruz Azulに選抜スクールのU-12監督、U17,U20にキーパーコーチ兼アシスタントコーチとして在籍。2014-15シーズンより同国のSantos LagunaにU17,20アシスタントコーチ兼分析担当として移籍し、15-16シーズンより同クラブ保有のメキシコ3部所属チームSantos Laguna Premierの第2監督となる。メキシコサッカー協会公認ライセンス-レベル4(日本でいうS級)を2013年12月に取得。

メキシコ

■プレーオフ

2013.12.19

みなさんこんにちは。

メキシコリーグは先日2013-14前期リーグが終了しました。レオンというチームが、プレーオフ決勝にてディフェンディングチャンピオンのアメリカをトータルスコア5-1という結果で破り、見事に優勝を果たしました。

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決勝戦を前にちまたでは、「アメリカはビカンペオン(2回連続優勝)を達成するのか
という話題で持ちきりでした。なぜなら、メキシコでは1996年に1シーズンを2ステージ制に変更してからというもの、2ステージ連続優勝を成し遂げたのが2004年のプーマスというチームのみだからです。

それだけメキシコリーグはレベルが均衡している厳しいリーグ戦だということ、プレーオフを勝ち抜くのがいかに難しいかが読み取れるのだと思います。

今回もアメリカは通常リーグ戦を1位で終え、プレーオフを前に「ビカンペオンに向けて視界良好だ
という見方が強かったのですが、決勝にて敗れてしまい、ビカンペオンは達成できませんでした。

日本でも2015年からJ1にて2ステージ制とプレーオフでの優勝決定という制度への変更が検討されています。その中で反対意見が多いようですが、果たしてプレーオフ(上位数チームによる優勝決定トーナメント)導入はデメリットばかりなのでしょうか。

メキシコリーグを見ている、そうでもないと僕は思います。

経済的効果や観客導入などといったメリットがよく取り上げられますが、僕が考えるプレーオフ導入のいちばんのメリットは「リーグ戦の終盤になっても、全ての試合に常に『何か』がかかっており、“テンション”の高い試合が常に繰り広げられる」ということです。

ここでいう『何か』とは、プレーオフ進出への可能性、何位でプレーオフに進出するか(上位には一定のメリットが与えられるため)、降格争いなどが挙げられます。メキシコ1部リーグは全18チームで争われるのですが、9試合すべての試合に上記の3つのうちのどれかが必ずかかっています。

通常リーグ戦のみで優勝が決まるとなると、優勝争いにも降格争いにも所属しない中位のチームは、具体的なモチベーションを持つのが難しくなる状況がしばしば起こります。しかし優勝の可能性がメキシコリーグのように上位8チームに与えられるとなると、リーグ戦にて中位、または下位のチームでも、そこから1位になることは現実的に不可能でも、8位以内に入ることができる可能性は多くのチームに残されます。そうすると、リーグ戦終盤の5試合ぐらいは降格争いも含め、すべての試合がどのチームにとっても重要な意味を持つ試合となってきます。

実際に今回優勝したレオンの監督も決勝を前にしたインタビューにて、「リーグ戦最後の4節あたりから決勝にたどり着くまで、すべての試合がまるで決勝かのような“テンション”の非常に高い試合で、何一つ簡単な試合はなかった。そしてその一試合一試合がチームや選手を大人にしていったと感じる
と述べています。

先日J1ではサンフレッチェ広島が優勝しましたが、横浜F・マリノスが最終節にて優勝を逃すということあったのは記憶に新しいと思います。その中で横浜Fマリノスの中村俊輔選手が最後の2節を振り返って、「この2週間は苦しかったし、今までに経験したことがない
といっていました。

マリノスの最後の2節と、京都サンガと徳島ヴォルティスによるJ1昇格プレーオフの決勝は僕もインターネットで見ていましたが、選手にもスタッフにもクラブにも非常に難しい試合だったと思います。それと同時に非常に“面白い”試合であり、このような試合がもっと増えれば、Jリーグがもっと盛り上がるのではないかと思ったのを覚えています。

メキシコリーグの通常リーグ戦終了後にプレーオフにて優勝決定という制度を見ていると、いくつか挙げられているデメリットを踏まえつつも、その“面白い”試合が増えることは間違いないと僕は思います。そしてそのような試合の一つ一つが、レオンの監督がいったように、チームや選手を大人にしていくのではないでしょうか。

練習試合と公式戦では同じ1試合でも得るモノが違う、というのは年間リーグ戦の導入を検討する際によく耳にしますし、それは間違いないと思います。そんな中、同じ公式戦でも“何か”がかかった公式戦と、そうでない公式戦の間にも大きな違いが存在すると僕は思いますし、今ここメキシコにてチームの一員としてその環境の中にいてそれを実感します。

J1における2ステージ制とプレーオフによる優勝決定に関してはこれからも話題が尽きないと思いますが、すべてのことには表と裏があるように、絶対的な正解はないと思うので、しっかり議論された上で選手のことがしっかり考えられた結論に至ることを個人的には望んでいます

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