最近のコラム

2017年11月28日
ブラジル1部・ECバイーアの食育


2017年10月24日
ダニエウ・アウベスを育てたECバイーアの育成


2017年10月10日
初代レジェンド・オブ・ベルマーレ! 平塚の闘将ベッチーニョ監督に教わるサッカー


2017年09月15日
日本-ブラジル国際交流! 合わせるだけじゃない交渉力というコミュニケーション


2017年08月16日
日本-ブラジル国際大会!元クラブワールドカップ優勝選手が日本の高校生に伝えたこととは?


2017年07月24日
メッシを育てたニューウェルスで研修中。ブラジルや日本との違いとは?


2017年05月24日
「ボールが来る前に考える」は本当?ボールが来た後に考えることを放棄していませんか?


2017年05月09日
王国ブラジルを、世界最速ワールドカップ出場と、FIFAランク1位に復活させたチッチ監督の手法とは!?


2017年03月23日
初観戦! ブラインドサッカーから学ぶサッカー


2017年03月10日
街にサッカー文化を!選手にモチベーションを!クラブ公式ソングの大切さ


2017年01月31日
練習用具


2016年12月28日
鹿島のジーコスピリッツにルーツ。元鹿島・元フットサル日本代表通訳の土井エジソン氏


2016年12月05日
ブラジルのサッカー講習会に参加して来ました


2016年10月26日
まずは遊ぼう! ゴール前の創造性は本質から始まる


2016年10月06日
なぜ日本のサッカー選手たちは遊べないのか? 創造的サッカーの本質


2016年09月20日
オリンピックだけじゃない! Jリーグ選抜や鹿島も参加したリオのジーコ杯は、意外な結果に!?


トップコラムワールドサッカー通信局>ブラジル通信  ~Futebol arte“王国にGingaを探す旅”~ 初観戦! ブラインドサッカーから学ぶサッカー

Column コラム

海外発!日替わりリレーブログ ワールドサッカー通信局
平安山 良太
ブラジル

ブラジル通信
~Futebol arte“王国にGingaを探す旅”~

平安山 良太小学生よりサッカーを初めるが、ケガにより早期挫折。若くして指導者の道へ。日本で町クラブ、部活、Jクラブで幼稚園~大学生まで幅広く指導者として関わり学んだ後、海外へ。東南アジアのプロクラブや代表チームで研修の後、ブラジル1部リーグのAtlético Paranaenseでアシスタントコーチを務めた。2014年5月からはクラブワールドカップでも優勝したSC Corinthiansでアシスタントコーチを務めるかたわら、日本に向けて情報発信を始める。2015年10月からはAvai FC、2016年前半はJ3のFC琉球通訳、後半からはコリンチャンス育成部に復帰。ペルーやアルゼンチンなどにも顔を出す。
twitter:@HenzanRyota
mail:ryota_henzan@yahoo.co.jp

ブラジル

■初観戦! ブラインドサッカーから学ぶサッカー

2017.03.23

img

3月20日、ブラインドサッカー日本代表vsブラジル代表の試合が行われ、4-1でブラジルが勝利しました。

サッカーに詳しい方でも、ブラインドサッカーはあまり精通していないという方が多いのではないでしょうか?

実は筆者も生観戦は今回が初めてでした。

特に通常のサッカーにも生かせる部分があるかも!? という部分に関しては、まだまだ深く考察した事はありませんでした。

ブラインドサッカーはGK以外は基本的には視覚障がい者ですが、国内ルールでは競技普及のために健常者もアイマスクによる目隠しをすることでプレーが認められている場合もあります。

ピッチの広さはフットサルコートと同じです。

目が見えないのにどうやってプレーするかと言うと、特別なボールで転がると音が鳴るようになっていること、目が見えるGK、監督、そして相手ゴール裏にも指示者(コーラー)を置くことで、彼らの指示を頼りにしてプレーしています。

img

僕がサッカーにも取り入れられそうだなと思ったのは、選手たちの目が見えないために、指示者たちのコーチングが具体的でわかりやすく工夫されている点。

目が見えている状態だと、「何番マーク!」と言うだけで伝えますが、目が見えていない状態だとそれだけでは伝わらないので、さまざまな工夫がありました。

例えばコーナーキックのとき、GKが味方選手の肩をつかんで最適なポジションまで誘導したり、「左45度の方角、2メートルにマークの相手がいる」と呼びかけるなど、サッカーと比べて、アバウトな表現の部分がありません。

もちろんサッカーとは違う部分もあるのでそのまま当てはめるべきではないですが、この「具体的な指示を心掛ける」「指示される側の気持ちを汲み取る」という練習は、サッカーにも生かせるのではないかと思いました。

例えばサッカーで、僕は選手時代にGKから時折「右!」とだけ指示されることがあって、それは相手が右にいるのか、右に誘導しろということなのか、右に行け、なのか、そもそも誰に言っているのかすら迷う場面に出くわすケースが何度かありました。

その状況次第で読み取れる場合もありますが、かと言って一瞬で判断しなければならないサッカーにおいては、ピンとこないこともあったのを覚えています。

フィールドプレーヤー(FP)が自分で判断することも大事ですが、逆にもしかするとGKのコーチングなどはどこかアバウトな部分を残したままに洗練し切れていないのかもしれません。

ブラインドサッカーですと、コーチングの精度がそのまま結果に出やすく、ごまかしづらいので、コーチングされる側の気持ちも汲み取れる良い練習になるかもしれないなと感じました。

FPにとっても楽しくやれるレクリエーションメニューの1つになりそうですね。

img

今回日本代表とブラジル代表の試合を見て、両チームの指示の違いとしてはシュートの意識がブラジルのほうが高かったことがあったと思います。

シュートを打たない場面があると、ブラジルのほうが本気で怒られていました。

また、ブラジルのほうがツマ先のトーキックシュートを多用していた印象があります。ブラインドサッカーのGKは、ゴール前の5メートル×2メートルという狭い範囲でしかボールに触れないため、なかなか前に出られません。

なので、タイミングを外しやすいトーキックは効果的ですね。
サッカーでもゴール前はトーキックが効果的な場面は多く、もう少し日本でも取り入れられて良いのではないかとは個人的には思います。

筆者もそうですが、どうしても無意識にきれいなインステップシュートになっている場面が散見されます。

img

筆者が観戦して驚いたことは、ブラインドサッカーのプレー強度が非常に高い点でした。

自分が目をつむってみると歩くことも困難ですし、正直観戦前の予想はもっとゆっくりなスピードで安全に試合するものと思っていましたが、かなり速く走っていますしゴリゴリに体もぶつけていました。

恐怖はないのか。そこにはちゃんと競技、闘いがありました。

ブラジルではサッカー界にもフットサルやストリートサッカー出身選手が多いですし、アルゼンチンならバビーなど、サッカーだけでなくそれに近い競技をプレーすることのメリットは非常に感じている筆者でしたが、まだまだブラインドサッカーという見落としがありました。

3月25日(土)・26日(日)の両日、富士通スタジアム川崎(神奈川県)にて、KPMGカップブラインドサッカークラブチーム選手権2017が行われます。

日本のクラブチームの大会ですが、ブラジル代表も参加します。

興味ある方は是非行ってみてはいかがでしょうか?
新しいサッカーが見えるかもしれません。

次のコラム←

ワールドサッカー通信局トップへ →前のコラム

ストライカーDX トップ マッチレポート コラム トピックス セレクション/スクール バックナンバー ムック リンク