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平安山 良太
ブラジル

ブラジル通信
~Futebol arte“王国にGingaを探す旅”~

平安山 良太小学生よりサッカーを初めるが、ケガにより早期挫折。若くして指導者の道へ。日本で町クラブ、部活、Jクラブで幼稚園~大学生まで幅広く指導者として関わり学んだ後、海外へ。東南アジアのプロクラブや代表チームで研修の後、ブラジル1部リーグのAtlético Paranaenseでアシスタントコーチを務めた。2014年5月からはクラブワールドカップでも優勝したSC Corinthiansでアシスタントコーチを務めるかたわら、日本に向けて情報発信を始める。2015年10月からはAvai FC、2016年前半はJ3のFC琉球通訳、後半からはコリンチャンス育成部に復帰。ペルーやアルゼンチンなどにも顔を出す。
twitter:@HenzanRyota
mail:ryota_henzan@yahoo.co.jp

ブラジル

■パスは浮かせろ!? 本当のテクニックとは?

2015.12.11

Avai FCに来て2カ月以上が経ちました。
最近ではブラジル人のチームメイトとも打ち解けることができてきて、ブラジリアンジョークをいい合い、いい合いすぎて疲れるくらいです(笑)

でも相変わらず、前回記事で触れたとおり、「東城選手じゃないほうの日本人」扱いは続いています。

初対面の方にはAvai FCの日本人プロサッカー選手、東城利哉選手のお父さんと思われることもあります。東城選手とは2歳しか違わないのにお父さんって……そんなに老け顔ですかね(泣)?

と、まあ新チームにも慣れてきたところで、ブラジルサッカーにもまた1つ気づいた点も出てきました。

戦術的・技術的な発見です。

それは、ブラジル人が「パスを転がす」ということに「しばられすぎてない」という点です。

筆者が日本にいたころ、“パスの基本はインサイドで転がす”というのを指導者から教えられ、徹底していた記憶があります。実際ブラジルでもある程度までは日本と同じで、指導者はインサイドで転がすパスを教えていますし、試合中にノンプレッシャーで近くの味方にパスをする場合、ほとんどが転がして味方がトラップしやすいパスを送ります。

ただ、ブラジルを含む南米人が少し違うのは、その“パスは転がす”という基本に固執してないのです。

日本でもブラジルでも、パスの出し手も受け手も特にマークが厳しくもなく、近距離であればパスは転がします。しかし、ボールホルダーが相手の厳しいプレスにあい、囲まれている状況では両国に違いが見られるのです。日本だと相手ディフェンスに囲まれて、なお“転がしてパス”することに固執する子が多い気がします。

パスを転がすことに固執する弊害として、プレーを3次元的に行うことができず、平面上で2次元的なプレーしかできないため、これが創造力に欠けた日本人選手が生まれやすくなっている一因ではないかと考えられます。

文字どおり“次元の違うプレー”になってしまうのです。

もちろん、パスは転がっているほうが受け手も扱いやすいのですが、そもそもパスが受け手に渡る前にカットされていては本末転倒です。ベースとしてのゴロパスは大切ですが、それで本来の目的を見失っては意味がありません。創造性あふれるファンタスティックなプレーも手に入れられたら、さらにいいですよね。

南米人は“試合中の浮き球の処理がうまい”といわれますが、それはこのパスの意識の違いから生まれているのではないでしょうか。パスの出し手が2次元プレーにとらわれず、いざというときには3次元的に浮き球のパスも武器として持っていると、小学生などは最初は受け手で苦労する子もいるとは思いますが、次第に慣れ、浮き球処理の技術も上がってくるはずです。

子どもがうまくなる過程で、我々指導者が待つことができるのか? 器の大きさが求められるかも知れません。

3次元プレーができるようになれば、プレーの幅が広がるので、ゴール前で相手の虚を突きやすくなりますし、また、FWがペナルティーエリア内で少し浮いた難しいボールに手間取ってチャンスを不意にしてしまう場面も減るでしょう。

パスの受け手の技術アップが期待されるということは、守備時にインターセプトを狙うときにもそのトラップ技術は生きるはずです。こぼれ球をマイボールにして攻撃回数を増やし、主導権を握るのにも生きます。

3次元でサッカーを捉える意識と能力が身につけば、ネイマールの相手の頭上を越す技“シャペウ”などのようなカッコよくて創造力豊かなドリブルも、あなたの武器に加えることができます。

実はサッカーは3次元のスポーツなのだということを我々は思い出さなくてはなりません。

もちろん日本人が誰1人として3次元的にサッカーを考えられていないということではなく、できている人もたくさんいるけれど、他国との比較的な話なら、とらわれている人の割合が高めに見える、ということです。

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