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平安山 良太
ブラジル

ブラジル通信
~Futebol arte“王国にGingaを探す旅”~

平安山 良太小学生よりサッカーを初めるが、ケガにより早期挫折。若くして指導者の道へ。日本で町クラブ、部活、Jクラブで幼稚園~大学生まで幅広く指導者として関わり学んだ後、海外へ。東南アジアのプロクラブや代表チームで研修の後、ブラジル1部リーグのAtlético Paranaenseでアシスタントコーチを務めた。2014年5月からはクラブワールドカップでも優勝したSC Corinthiansでアシスタントコーチを務めるかたわら、日本に向けて情報発信を始める。2015年10月からはAvai FC、2016年前半はJ3のFC琉球通訳、後半からはコリンチャンス育成部に復帰。ペルーやアルゼンチンなどにも顔を出す。
twitter:@HenzanRyota
mail:ryota_henzan@yahoo.co.jp

ブラジル

■ブラジル人の貪欲な売り込み

2015.09.09

ブラジル、いや南米やアフリカなどで活動している外国人サッカー関係者が、現地人からよくいわれる言葉がある。

「俺を海外に連れて行ってくれ」

ブラジルで指導者をしていても、はたまた筆者が以前お世話になったアルゼンチンやペルーでも、選手・指導者・その他さまざまなサッカー関係者からの日本行きや海外行きの援助をお願いされたものだ。

日本の指導者からは、留学としての意味では「海外へ行きたい」といわれたことはあるが、本当に実力がある人にさえ、例えばモウリーニョやグアルディオラのようにプロになって世界で戦うという意味でいわれたことはあまりない。

南米でお願いしてくる人には、本当に世界へ羽ばたけると思うような優秀な人物もいれば、ものすごく怪しい感じの人物まで千差万別。正直、実力や礼儀が伴ってなかったり、明らかな詐欺だったり、面倒くさい場合も多い(笑)。

ただ、驚くべきはまだ小さな子ども、10歳くらいの小学生からいわれることも多々ある点だ。

もちろん、こんなに幼い子どもが学校や生活費、言葉の問題、家庭、その他さまざまな乗り越えるべき壁の高さを、どのくらい理解していっているのかは疑問である。おそらく理解していないだろう(笑)。

だが、本田圭佑選手が小学生の作文で、セリエAで10番を背負うと宣言して実現させたのと同じように、すでにこのころから海外を目指し、さらに未熟なりにも具体的に行動を起こしているのは感心させられた。

サッカーに限らず、どんなことでも具体的な目標を持って、その実現のために行動できる人は強い。万が一運悪く目標がうまくいかなかった場合は、ひどく落ち込むかもしれないが、その経験がまたほかのこと生きてくる。

実は筆者も同じく、11歳のころ、中学卒業後はブラジルでサッカーをしてプロ選手を目指したいと思っていた。実際には大学も卒業した後に、指導者という形でブラジルのプロクラブに入ることができ、取り敢えずあのころの夢を擦ったくらいは実現させることができた。

ただし、そのころの筆者はブラジルに渡る夢をいえば友だちに笑われ、親にも「お前は一家の恥さらし」と叱られた苦い思い出がある。そこでいつしか誰にもいわないほうがいいと思ってしまい、「何くそ!」とは思いながらも、夢があることがどこか狭苦しく感じながら過ごしていた。

しかし、南米で筆者に海外行きを訴えてきた子どもの目にはおびえはなく、美しかった。
凛とこちらを向き、自己主張してきた。

ブラジルのサッカー少年は大きな夢を語れる子が多い。

ネイマールやロナウジーニョを目指して頑張れるので、指導者側の筆者が特別なことをしなくても、モチベーションが高いのは非常に助かる。

筆者も大人になった今、特に何も考えずに、ただ大きなことをいえばいい、とは思わない。
大人になったときには、いうだけでなく、実際に具体的に現状を把握し、動く必要がある。

少年の場合には具体的に問題を把握していることは少ない。

しかし、筆者はあの少年たちの真っ直ぐな目が好きだ。

子どものうちは深い思考能力や経験などあるはずがないのだから、多少は大目に見てもいいのではないか? と思う。きっとあの少年たちも成長過程で本当に実現させよういう場面がやってきたとき、どうしても乗り越えなければならない問題に気付く。

小学生のときの筆者と、ブラジルの少年たちの違いは、社会的なところに起因するのだと思う。

社会や我々大人の対応が問われている。

ただし、注意してほしいこともある。序盤でも話した、詐欺みたいな売り込みのことだ。

ブラジル人選手は世界の何処にでもいるが、アジアの中でも発展途上国にやってくるブラジル人選手のうわさを聞くと面白い。

入団テスト合格のためにわざと映像が不鮮明で本人か確認できないビデオを送り、実は映っている選手は本人ではなく、同じ肌の色のパラグアイの代表選手だったという話や、そのときの試合形式の実技テストでは開始5分でケガしたふりをして、そのビデオのみで判断せざるを得なくしたという。

もちろん、そんなのは簡単にバレてしまったそうだが、そこまでしてくるのが驚く。

決して褒められることではないので、信頼できる情報かどうか、クラブには注意して頂きたい。

本当にうまい選手はキチンとした代理人が付くし、そうでなくても大半のブラジル人がいいヤツだ。

だから筆者はブラジルが好きだ。

ただ、ほんの一部なので全部がそうだとは思ってほしくはないが、気持ちが強いことが悪い方向に行く人間もまたいる。

時折日本人にも悪い売込み方をする選手・代理人はいるので、是非日本の方には良い売込み方のほうを勉強してほしい。

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