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倉本 和昌
スペイン

スペイン通信 ~Entrenador KAZU~

倉本 和昌
1982年5月19日生まれ。広島県出身。中学生時代に選手としての限界に気づき、指導者になろうと決意する。高校卒業後、アルバイト期間を経てバルセロナへ。
2006-2007シーズンより、バスク人のみで構成されるアスレティック・ビルバオの育成部コーチに。さらに地元のチーム(U-12)で監督を務めている。スペイン公認コーチングライセンス中級取得。08-09シーズンは、スペインリーグ2部B、バラカルドのスカウト兼ビデオ係およびサントゥチュ13歳チームの監督を務めている。「Entrenador」は指導者の意。

スペイン

■【最終回】新しいページをめくる時

2009.7.16


バルセロナに約4年間。そしてビルバオに3年。
合計スペインに7年間住んだことになります。

スペインに渡る前「自分が指導者として、元プロ選手だった人たちと勝負できるようになるには、海外で指導の勉強をするしかない!」と、後先何も考えずに広島を飛び出し、「最低でもスペインサッカー協会公認のコーチングライセンス・レベル3を取るまでは絶対に帰らない」と決めていました。

その目標だったコーチングスクール・レベル3の合格通知を先日受け取りました。

これまでお世話になった日本の方々、スペインのコーチ仲間、友達、協会の人たち、先生……ここでは書き切れないほどの多くの方の支えがあり、彼らのお陰でここまでやってくることができました。

本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

今後についてはずっと悩んでいましたが、日本に完全帰国することにしました。理由はいろいろあるのですが、やはり一度日本できちんと指導者として生きていけるようになりたいと思ったのがいちばんです。
新たな1ページをめくる時が来たんだと思います。

スペインで学んだこと。振り返ってみると本当にたくさんあります。
来る前と今とでは、ずいぶん考え方もサッカーの見方も変化したと思います。

違う世界を見る。違いを知ることは新たに視野を広げてくれると信じています。
それぞれ人や文化は全く違うということを体感できました。
少々のことでは動じなくなりましたし、自分と全く違う意見や考え方でも「そういう意見もあるんだ」と思えるようになりました。

後は「なぜ?」といつも考えるようになったり、質問するクセがついたことでしょうか。

本当にたくさん学ばせてもらいました。僕の人生に多大なる影響を与えてくれました。

サッカーはグループスポーツであり、闘いである。なぜなら2チームにボールが1つしかないから。ゲームに勝つためにはそのボールを奪い、もしくは相手に奪われないようにしなければいけない。

そのためにはチームとしてのインテリジェンスと判断力(もちろんフィジカルや技術もですよ)が要求されるスポーツだと、最近は考えるようになりました。

以前は個人能力を徹底的に高め、そのような11人を集めれば「強いチームになる」と思っていました。

今は個人能力を磨くことは大切ですが、それだけを切り離して練習することはサッカーの本当に起こりうる状況から逸れているように感じます。大切なのは試合で起こりうる状況設定をし、選手に「考えさせること」です。

特に知覚と判断力を磨くことが今後のカギになってくるんじゃないかと思います。
また外国人としてチームをまとめることの難しさと面白さ(チームマネージメント)を体験させてもらいました。

もちろんこれで学ぶことは終わりというわけではないですが、スペインで学んだことをどのように日本で指導に生かせるのかは「やってみないと分からない」と考えています。チームを指導することでしか表せないということです。

それに監督というのはチームがあってこそ(選手がいてこそ)監督なわけで、そこでどのようなチームを作るか、すべての色(特徴)を出していくものです。

つまりどんなサッカーをしたいか、どんなことを学んでそれをどう生かしていきたいかは、自分がチームを持って指導する場を頂くことしかないと思っています。

自分のアイデアを実際に日本人選手を対象にして行った場合、どのようなことが起こるのかは、実践するまで分かりません。いくら自分が日本人で、同じような考え方をしていたとしても、イメージと実際に起こったことが食い違うこともあるはずですから。

おまけに僕は7年間日本を離れていたわけで、その間、日本のサッカーがどれほど成長しているのか分かっていませんし、そういう意味でもこれから日本で新たなチャレンジをしたいと思います。

よって今回を持ちましてブログを最終回とさせて頂きます。

最後にこのブログを書く機会を下さったストライカー編集部の皆さん、そして読者の皆さんには心よりお礼を申し上げます。
つたない文章ながらスペインの現場の様子や日常を紹介させていただきましたが、少しでも皆さんにとって有益なものであったならば本望です。

それでは今度は日本のどこかのグラウンドでお会いしましょう。

Hasta pronto! (アスタ・プロント=またね!)


スペインのクラスメートが開いてくれたお別れのパーティー
長い間のご愛読、本当にありがとうございました!
(スペインのクラスメートが開いてくれたお別れのパーティーより)
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