GAKKEN SPORTS BOOKS 最新版サッカールールブック
最新版
サッカールールブック
監修: 高田静夫
著: 三村高之
とっつきにくいサッカールールの内容を、日本人が理解しやすいようにジャンル分けして構成。判定の難しいケースもイラストを多く使って、簡単にわかるように解説。「日本でいちばんわかりやすいルールブック」の最新版。何かあったときに簡単に調べられる。
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ホルヘ・三村

南米通信 ~ラ・ビダ・デ・ホルヘ~

ホルヘ・三村
1960年10月23日生まれ。東京都出身。元々の南米サッカー好きが、89年のコパ・アメリカ取材を契機に沸騰。91年、気がつけば職を捨て、単身エクアドルに立っていた。現在はアルゼンチンのブエノスアイレスを拠点に、コパ・リベルタドーレス、コパ・アメリカ、ワールドカップ南米予選や各国リーグを取材している。そのかたわら、酒を中心とした南米各国のナイトライフにも造詣が深い。というよりそれに溺れ、酒とサッカーの日々を送っている。

アルゼンチン

■バビーフットボール

2016.11.10

 今回は日本代表が出ていないのでほとんど注目されなかったと思うが、フットサルのワールドカップが9月10日から10月1日までコロンビアで開催され、アルゼンチンが優勝した。カザフスタンに1-0、ソロモン諸島に7-3、コスタリカに2-2でグループリーグを1位通過し、トーナメントではウクライナを1-0、エジプトを5-0で下してベスト4に進出。準決勝ではポルトガルを5-2で一蹴し、決勝でロシアを接戦の末5-4で破っての優勝だった。

 今大会はベトナムの躍進、ブラジルのベスト16での敗退と波乱含み。じつはアルゼンチンも2004年台湾大会での4位が最高の成績だったので、この結果はサプライズともいえる。しかしアルゼンチンにはバビーフットボールというものがあり、これがフットサルの下地になっている。バビーフットボールの「バビー」とは、英語のBABYのスペイン語読み。つまり、ミニサッカーということだ。

 以前紹介した、アルゼンチンで指導者の修行をしている飯沼直樹君が、バビーフットボールのコーチもしているというので取材させてもらった。彼が指導しているのは、ラヌース市にあるクラブ・ラフエンテの小学生低学年チーム。アルゼンチンには地域住民のための“町のクラブ”がたくさんあるが、このラフエンテは、他の種目は“町のクラブ“であるものの、バビーフットボールに関しては、優秀な選手を集めたエリート集団。アルゼンチンリーグ1部のラヌースと関係が深く、ラヌースのコーチが指導や運営に携わっている。

 飯沼君はラヌースで小学生チームのアシスタントコーチをしているので、その関係でこちらにも引っ張られたのだ。子どもたちはスカウトされた優秀な選手ばかりで、会費は無料。ほとんどの子どもがラヌースにも所属している。火曜日から金曜日はラヌースで11人制の練習を行い、日曜日は試合。月曜日がバビーフットボールの練習で、土曜日が試合とハードなスケジュールをこなしている。やらせ過ぎと思えるが、ラフエンテやラヌースの目的は将来のプロ選手を育てることなので、オーバートレーニングのデメリットはあまり考慮していないようだ。ちなみにバビーフットボールはサッカー協会の管轄ではないので、異なるクラブに所属して11人制とバビーの大会に出場しても、二重登録にはならない。

 ラフエンテのコートは自前で、約70年前に寄付されたもの。寄付をした人がラフエンテさんだったので、その名前をクラブにつけたそうだ。ホルヘの歩測では、コートは16メートル×30メートル。もともとスポーツ用に建設された建物ではないので、タッチラインのすぐそばに鉄の柱があったりする。床は人工芝でもフローリングでもなく、普通の床材。フットサルとバビーフットボールの大きな違いは、バビーでは昔からボディコンタクトとスライディングタックルが許されていることだ(編集部注:最近はフットサルでもOKになった)。子どもたちはこの硬い床の上でも、果敢に滑り、ぶつかり、倒れている。子どものころからバビーフットボール、あるいは他の種類のミニサッカーを体験することで、ボールコントロール技術とプレーの速さが身につく。

 クラブのバビー部門責任者のデ・ルーカ氏によると、アルゼンチンでもブエノスアイレス州以外ではあまりバビーは行われていないという。数年前に見たデータだが、アルゼンチン1部リーグ所属選手の出身地は、ブエノスアイレス州が70%以上と圧倒的に多かった。これも、バビー効果なのかもしれない。

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