最近のコラム

2015年06月23日
チリ国内リーグ コロコロ観戦記


2015年02月26日
チリのアマチュアサッカー事情について



トップコラムワールドサッカー通信局>チリ通信~Futbol chileno~ チリ国内リーグ コロコロ観戦記

Column コラム

海外発!日替わりリレーブログ ワールドサッカー通信局
松行 英人
チリ

チリ通信
~Futbol chileno~

松行 英人
神奈川県川崎市出身。26歳。
幼稚園からサッカーを始め、小学校時代は(父親の仕事の都合で)ドイツの地元サッカークラブで5年間プレー。
中高は神奈川県内、大学は宮城県仙台市の大学に進学し、東北地区サッカー1部リーグでプレー。
現在は某日系企業に勤め、2014年7月よりチリ(サンチャゴ)駐在中。

チリ

■チリ国内リーグ コロコロ観戦記

2015.06.23

だいぶ遅くなってしまいましたが、今回は先日初観戦したチリ国内リーグのコロコロの試合についてレポートします。

まずチリ国内リーグについて簡単に説明しますと、1部リーグは全18チームで構成され、前期/後期制を採用しています。
前期優勝、後期優勝、年間勝点1位の3チームがコパリベルタドーレス(クラブ南米選手権)の出場権を獲得します。
2大クラブがウニベルシダードデチレ(通称”ラウー”、優勝回数16回)とコロコロ(30回)、因みに2014−15の前期リーグはラウーが最終節でコロコロを逆転して優勝しています。
クラブ経営的には詳しく触れませんが、チリリーグの試合放送はすべて有料の放送局が独占しており(私の家で入っている有料放送のパッケージには含まれていないようで、代わりになんと監督と観客の顔しか映さないラジオのような試合放送があります)、ラウー、コロコロにはそれなりに放映権料が入っているものと推察します。

さて、今回は後期リーグ第8節コロコロ対パラスチーノを、コロコロのホーム エスタディオモニュメンタルまで見に行ってきました!
エスタディオモニュメンタルはサンチャゴの中心街から少し南に行ったところで、現地の人からは日本人だけでサッカーの試合を見に行くのはちょっと危ないかも、とは言われていたものの、今回はチリ人の知り合いからチケットを譲ってもらい、日本人4人で乗り込みました。

img01

最寄りの地下鉄の駅Pedreroで降りればestadio monumentalはすぐ見える位置にあります。
交通手段は地下鉄のほかに、駐車場もスタジアムの周りに隣接しています。

入場口に並んでいると、やはり周りはチリ人ばかりで不思議そうな顔で見てきますが、想像していたようなファンが発煙筒などで騒ぎまくっていることは全くなく、家族連れも多く、極めて安全な雰囲気でした(熱狂的なファンたちのゴール裏自由席の入場口は違う場所だったのかもしれません)。

img01

あとスタジアムのインフラ面で工夫が見られた点として個人的に思うのは、男子トイレです。日本のように、一人に対して一つの立ち小便器があるのではなく、写真のように便器の境界線がなく、仲良く1列に並んで連れションするタイプです! 清潔性に若干疑問はあるものの、このタイプの方が回転率は圧倒的にいいだろうと思います。トイレに十分スペースが割けないスタジアムには、この方式は面白いかもしれません(少なくとも僕はトイレには清潔さよりスピードを求めます)。

さて試合の中身ですが、まず、前半にコロコロのツートップが2人ともラフプレーの一発レッドーカードで退場するというまさかの展開でした。それでスタジアムは異様な殺気に包まれ、ハーフタイムに審判団がロッカールームに戻るときには係員が大きい傘を持って同行し、投げられてくる物からガード(日本ではありえない光景)。

しかし、後半に入って、コロコロがFKから1点先制。このときの地鳴りのような歓声はすさまじいの一言でした。しかし直後に追いつかれ、そのまま1−1で試合終了。

残念ながら前半で2人も退場してしまったのでコロコロの11人での攻め方、守り方はじっくり見られなかったのですが、どうもディフェンスはマンツーマンが基本のようです。

この攻め込まれる展開であったこともあり、コロコロのセンターバッグ2枚の強さは際立っていました。
中盤もマンマークでぴったりつく分、よく中盤とディフェンスの間が間延びするシーンがあり、裏へのパスで、相手FWと1対1の追いかけっこ、といったシーンも多かったのですが、ほぼ一人でシャットアウト。クリアも基本の高く遠く。
一言で言うなら、正直に言って足元はゼロ(ボランチにつけるパスに鋭さはなく、すぐ詰まってしまいFWへ苦し紛れのロングボール。ただ、キック力はかなりのもの)ですが、「タテへの強さ」と「クロスボールを跳ね返す力」はかなりのものです。典型的に日本とセンターバックに置くタイプの選手が違うのだと思います。

そしてここで触れておきたいのが、コロコロのチリ代表左SBボセジュールという選手。ブラジルワールドカップメンバーにも選出され(当時の所属はイングランド/ウィガン)、オーストラリア戦ではゴールも挙げている選手です。僕はチリにいながらこの選手のこと今まで知らなくて、この試合で初めて見たのですが、印象は、非常にクレバーな選手だなということでした。身長は登録は180センチですがもっと大きく見え、上半身も筋肉隆々。守備はタテに強く、無難にこなし、ボールを持ってもキックは柔らかいですが、足元の技術は並で、自らドリブルで仕掛けていけるような選手ではありません。ただ、状況判断が非常に優れており、ロングボールを蹴り込む位置は賢く、ファールやスローイン、コーナキックのもらい方なども非常に上手です。特にこの試合は退場者が出て攻撃に人数がかけれなかったので、彼が時折攻め上がったときのいい位置・タイミングでのスローイン、コーナーキックを意図的にもらいに行くプレーは非常に秀逸で、チームを助けていました。日本で言えばどの選手が当てはまるかはパッと出てこないですが、「チームに一人は欲しい選手」といった感じで、さすがチリ代表に選ばれるだけあるなという選手との印象を持ちました。
また、動きがコミカルで、非常に応援したくなる魅力もあり、そしてフェアプレー。経験豊富なベテランとしてJリーグにも面白い選手かなと思います。

http://es.fifa.com/world-match-centre/nationalleagues/nationalleague=chile-primera-division-2000000069/standings/

  ワールドサッカー通信局トップへ

→前のコラム


ストライカーDX トップ マッチレポート コラム トピックス セレクション/スクール バックナンバー ムック リンク