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道言 栄太
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~me sinto o português futebol~

道言 栄太
鹿屋体育大学在学中。18歳のときから指導を始める。常に“世界で活躍できる指導者”を目標に掲げ活動し、早10年目。これまでキッズから大学生まで幅広い年代の指導に携わる。その中で目標を達成するために必要だと感じたのが他の指導者との差別化である。過去には、1年間のイタリア留学の経験がある。今回のポルトガル留学では、大学、グラウンドそしてスタジアムで多くの経験を積み、新たなサッカー感を養い独自の指導法を生み出すことが目的である。
Twitter: @eitadogon

ポルトガル

■強度マックスとは?

2018.07.20

みなさんこんにちは。ヨーロッパでは、新シーズンに向けてすでに各チームが始動しています。7月下旬にはポルト近郊のチームRio Aveがヨーロッパリーグの予備予選2回戦に出場するなど、チームによっては間もなくシーズンが始まります。私は、昨季に引き続き今季も戦術的ピリオダイゼーションを全面的にトレーニングに反映している3部のエスピーニョというチームで研修させていただけることになりました。

では、今回は戦術的ピリオダイゼーション(以下PT)を実践する上でキーワードになる、「強度マックス」の解釈について学んだことを書いていきたいと思います。

PTのトレーニングを実践する上で重要視されているのが、強度を常に100パーセントに保つことです。ですが、エスピーニョでの練習を見ているとセッション中、プレスに行かないシーンがあったり、トップスピードでプレーしない場面があり“これのどこが強度マックスなのか?”と感じることがありました。PTを本格的に勉強する前の、私の強度マックスに対するイメージとは、どれだけ疲れていても常に発揮できる最大限の強さ、速さで一生懸命がむしゃらにプレーし続けることだと考えていました。ですが、この条件で続けると10分もすれば必ず強度は下がってしまい、結局は強度の低い練習になってしまいます。

ですが、PTにおける強度マックスの定義は驚くほど違いました。そもそも判断なく一生懸命プレーし続けることは効率が悪いし、90分続かないということにもっと早く気づくべきでした。

PTにおける強度マックスとは、「チームが持っている理想とするプレーを実現するために必要なプレーを、必要な強度で、実践すること」だと捉えるといいと思います。つまり、全チームに共通した強度マックスのプレーは存在しなく、各チーム違った強度マックスのプレーがあるということです。なぜなら、全く同じ戦術を使うチームは存在しないからです。例えばハーフラインからプレスをスタートするチームにとって、高い位置からの全力でプレスに行くことは強度マックスではないということ。

では、どのように選手たちに強度マックスを実践させるのか? まずは、監督自身が理想とするプレーを達成するために、どのゾーンでどれくらいの速さ、強さでプレーする必要があるのかというのを理解していないといけないと言えます。

最後に実際の練習を一つ取り上げて説明してきたいと思います。

img

これはアタッキングサードでの練習風景です。縦40メートル、横50メートルのコートでオフェンスが6人(4FW+2MF)vs ディフェンス3人の構図です。最終ラインにはDF2人が配置され、プレーが始まったらもうひとりDFが加わるというオーガナイズです。

オフェンスは、10秒以内にシュートしなければなりません。なので、ここでは、スペースへのスプリントなどはあまり要求されません。逆に、プレーのイメージを達成するために素早くボールを動かすことをエスピーニョの監督は求めます。これがこの練習における強度マックスということになります(もちろん指導者の攻撃のアイデアによっては、スプリントを多用される場合もあるとは思いますが)。

「強度マックス≠フィジカル強度マックス」という構図だけでもお伝えすることができればと思い、今回はこのような記事を書かせていただきました。

今回は以上になります。私はポルトガルで今回記載した知識を勉強したことで強度マックスに対する考え方がガラリと変わりました。とはいえ、まだまだPTに関しては初心者ですので、あと2カ月みっちり学んで帰国したいと思います。

次回はプレーシーズンでのPTの適用方法について書いていければと思います。

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