高円宮杯U-18サッカーリーグ2016
プリンスリーグ関東 第9節
三菱養和SCユース―山梨学院高校

2016年07月20日

松尾祐希(フリーライター)取材・文・写真

16年7月17日(日)16:00キックオフ/東京都・三菱養和会 巣鴨スポーツセンターグラウンド/試合時間90 分
三菱養和SCユース
2 0-0
2-3
3
山梨学院高
戸張颯汰(後半6分)
森田大喜(後半28分)
得点者 加藤拓己(後半30分)
藤原拓海(後半42分)
藤原拓海(後半45+1分)

序盤から試合の主導権を握ったのは三菱養和SCユース。前半こそ得点を奪えなかったが、MF戸張颯太とFW森田大喜の得点でゲームを優位に進めた。しかし、試合の大勢が決まりかけていた後半30分にFW加藤拓己が得点を奪うと、流れは一転して山梨学院高に。同42分に相手のクリアミスからFW藤原拓海が同点弾を奪うと、アディショナルタイムに藤原がこの日2点目となる決勝弾を奪取。劇的な形で山梨学院がリーグ戦中断前のラストゲームを制した。

ピックアッププレーヤー

山梨学院FW藤原拓海(3年)
苦しい時間に頑張りの利く選手へと変ぼう

「完全に負けゲームだった」とほとんどの選手たちが語ったように、山梨学院にとって後半30分までは成す術のない試合内容だった。しかし、ピッチに立つ全員があきらめない姿勢で戦うと、残り15分から怒とうの反撃で一気に3得点。「今日は2点取られてからあの時間帯でひっくり返せたのは、ちょっとだけ彼らが成長したのかな」と、今年の3月から山梨学院を率いる安部一雄監督も選手たちに賛辞を送った。

劇的な展開となったこの試合で、最終盤に全力スプリントで同点弾と逆転ゴールを奪ったのがFW藤原拓海である。FW加藤拓己の得点で1点差に詰め寄った後半42分。左サイドからクロスが入ると、あきらめずにゴール前へと走り込んで相手のミスを誘発して同点弾。さらにアディショナルタイムには加藤のパスを受けると、右サイドから正確にゴールネットを射抜いてチームに歓喜の瞬間をもたらした。

もともと、指揮官からの期待値が高かった藤原。しかし、春先は攻撃に意識を傾けすぎたため、守備の部分や運動量で課題を抱えていた。安部監督も「みんなそうだったのですが、好きなことばかりしかやらない」と、そのプレーぶりに苦言を呈するほど。それでも彼の意識を変えたのは、今季からチームが毎週火曜日に取り入れているフィジカルトレーニングだった。グラウンドの裏にある往復6キロの山道を走ると、その後は対人プレーや体幹トレーニングで汗を流す。誰もが音を上げたくなる練習だったが、裏山を走るメニューにほぼ毎回伴走してくれた指揮官の力も借りながら、真摯に練習と向き合い続けた。その結果、「(試合中も)サボらずにやれば点を取れる」という努力の大切さを学び、この試合のようにいちばん苦しい時間帯でも頑張りの利く選手へと変ぼうを遂げた。

今回の全国高校総体は決勝で日本航空高に惜しくも敗れ、出場権を手にすることができなかった。しかし、取り組んできた方向性に間違いはない。最後の冬でリベンジを果たすためにも、今夏もひたむきに練習へと取り組む覚悟だ。

山梨学院FW藤原拓海(3年)
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