高校総体滋賀県予選 2回戦
綾羽高校-瀬田工業高校

2016年05月23日

森田将義(フリーライター)取材・文・写真

16年5月21日(土)10:00キックオフ/滋賀県・綾羽高校/試合時間70分
綾羽
7 3-0
4-0
0
瀬田工
髙谷港(前半4分)
菅河玄我(前半14分)
中井準人(前半30分)
藤田昂陽(後半3分)
髙谷港(後半12分)
藤田昂陽(後半14分)
今西純(後半34分)
得点者  

2013年に初めて選手権に出場して以来、着実に力をつけているのが綾羽高校。次なるターゲットとしてとらえる初のインターハイ出場に向けて、弾みのつく勝利を手にした。開始直後は「トーナメントの初戦ということで、硬さがあった」(岸本浩二監督)ものの、幸先良く前半4分に先制点を獲得。この1点で緊張がほぐれると、スピードのある攻撃陣が本領を発揮し、その後も6点を積み重ねた。終わってみれば、7-0という大差となったが、DF野々村鷹人は「勝てたことは良かったけど相手のコートでプレーする時間が短く、内容は満足できない」とコメント。気を緩めず次戦以降に視線を向けた。

ピックアッププレーヤー

綾羽高校MF中井準人(3年)
ボトムアップで考える力が向上
「綾羽の心臓役」が4点に絡む活躍を披露

「頭を使ったプレーがすごくて、アイツにパスを預けるいろんなことをしてくれる」。チームメイトである野々村鷹人が絶対的な信頼を寄せるのが、綾羽のボランチを務めるMF中井準人。「綾羽の心臓役」といえる司令塔が、4得点に絡む活躍を披露した。

最初の見せ場は開始直後の前半4分。「相手が蹴ってくるチームなので、中盤にスペースができる。前向きでボールを受ければチャンスになるので試合前から意識していた」。そう振り返るように中盤で前を向いてパスを受けると、高くなった相手DFラインのスキを見逃さず、ゴール前に浮き球を配給して、FW髙谷港の先制点をアシスト。14分にも再び浮き球でFW菅河玄我のゴールをお膳立てすると、30分には後方からのロングフィードに2列目から飛び出し、自らダメ押しとなる3点目を奪った。後半もペースは落ちず、後半14分には右CKからMF藤田昂陽のヘディングでのゴールを呼び込むなど、後半20分にピッチを去るまで、攻撃のタクトを振り続けた。

「周りをしっかり見て、使うことを意識している」と自らのプレーを評するように、今でこそ味方を使う側の選手だが、以前はドリブルが持ち味のサイドハーフで味方に使われる側の選手だった。プレーに変化が生まれたのは綾羽に来てトップ下にコンバートされてから。さらにボランチへとポジションを移した昨年の選手権予選からは、より周囲を使う意識が高まっている。

成長の要因として挙がるのは、綾羽が取り入れる選手主体でチーム作りを行うボトムアップ理論だ。練習メニューや試合のメンバーを選手たちが決めるうちに、「自分で考える機会が増えて、私生活でもこれまでなら親に頼っていたところでも、まず自分で考えるようになった。自立できたことが高校に入ってからのいちばんの成長だと思う」と日ごろから考える習慣がついたことがプレーにもつながっている。精神的な成長はパスだけにとどまらず、これまでは試合がうまくいかないとハーフタイムまで状態を立て直すことができなかったが、最近は自分たちで考え試合途中でも修正できるようになってきた。今年は県外の強豪と対戦しても、互角以上の戦いを演じるなど攻撃力は高い。初めて全国を経験した、2013年度の選手権以来となる全国出場をつかめるかは、心臓役である彼にかかっている。

綾羽高校MF中井準人(3年)
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