中国高校新人大会準々決勝 山陽高校-米子北高校

2016年03月22日

森田将義(フリーライター)取材・文・写真

16年3月20日(月)10:10キックオフ/広島県・広島工業大グラウンド/試合時間70分
山陽
3 3-2
0-0
2
米子北
筑本翔悟(前半4分)
三木寛裕(前半14分)
三木寛裕(前半24分)
得点者 伊藤龍生(前半25分)
石田大成(前半35+3分)

立ち上がりから攻守ともに歯車がかみ合わない米子北を尻目に、「周りを見ることを意識している」(竹本悟監督)山陽が相手のスキを効果的に突いて好機を作り、前半の間に3点先行。前半終了間際に2点を返され、「後半は疲れて周りが見られなくなったからサンドバッグ状態になってしまった」(竹本悟監督)ものの、集中力を切らさずゴール前できっちりはね返し同点弾を与えない。耐える時間が続きながらも機を見ては、FW三木寛裕を中心に相手ゴールへ迫るなど、最後まで互角以上の試合展開を続け、勝利をもぎ取った

ピックアッププレーヤー

山陽FW筑本翔悟(2年)
スタメン定着を狙うチーム一のムードメーカー
ピッチ内でも欠かせない選手に近づくプレーを披露

「山陽さんが良かったですね。10番(三木)、11番が特に素晴らしかった。11番はボールの収まりが良かったし、瞬間的に前に出て、ゴール前に持っていける。聞いてはいたけど、素晴らしいチームでした」。試合後、敵将である米子北高校の城市徳之監督がそう称えたように山陽高校を勝利に導く活躍を見せたのが、FW筑本翔悟(2年)だった。

2月に行われた県の新人大会ではスタメンを張ったが、前日の1回戦はライバルであるFW藤井庸介に出番を譲り、出場機会を得られず。だが、試合途中に藤井が負傷したため、この日の出番をつかんだ格好となった。「出番がなくて悔しかったので、アピールしたかった」と意気込んではいたものの、相手は昨年度のプリンスリーグ中国王者。広島県1部リーグ所属の山陽にとっては格上であり、「最初はあまり勝てる気がしなかった」という。

だが、前半4分にMF古谷諒太が左からあげたアーリークロスにゴール前で反応。「思ったよりも短かった」ものの、瞬時に相手の前に入って受けると素早くDFをかわしてゴール右隅に流し込んだ。先制点によって弾みをつけると、「前が向けたら仕掛けて、無理なら周りにはたいてと思っていた」という狙いどおりに14分には彼のポストプレーを起点に2点目をマーク。24分にはPA左からのパスで三木の得点をお膳立てした。レギュラー定着に向けて好アピールを果たした。

今年にかける想いは人一倍強い。全国出場を目標に、中学までを過ごした山口県を離れ、高校からは寮生活を送っているが、この2年はチームとして結果を残せなかっただけでなく、筑本自身もAチームとBチームを行ったり来たり。昨年の選手権もスタンドから声援を送るしかなかった。「試合に出られず悔しい思いはあったけど、これまでは負けて悔しい思いすらもできなかった」。

一方で、「チームの雰囲気が悪いときは笑いをとって和ましてくれる。すごく面白く人」(三木)という一面も持つ。一発ギャグで狙って笑いをとるだけでなく、過去にはカバンを忘れ手ぶらで学校に来たことがあるなど天然ぶりで場を和ますことも多く、ムードメーカーとしてはすでに欠かせない存在だ。この日の活躍は、ピッチ外だけでなく、ピッチ内でも山陽に欠かせない選手へと近づく大きな一歩だったことは間違いない。

山陽FW筑本翔悟(2年)
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