サニックス杯国際ユースサッカー大会2日目
青森山田高校-アビスパ福岡U-18

2016年03月22日

森田将義(フリーライター)取材・文・写真

16年3月18日(金)11:48キックオフ/福岡県・グローバルアリーナ フィールドC/試合時間70 分
青森山田
1 1-0
0-0
0
アビスパ福岡U-18
高橋壱成(前半22分) 得点者  

序盤から青森山田が主導権を握ると、前半22分にはPA右でボールを受けたMF高橋壱成が、「最近はゴールを狙うことを考えている。イメージどおりのシュートが打てたと思う」と振り返る左足シュートをゴールネットに突き刺し、試合を動かした。後半は攻勢を強めた福岡U-18のペースに。相手選手をつかまえ切れず、サイドを何度も崩されたが、GK廣末陸の好守によって、リードを守ったまま、タイムアップを迎えた。

ピックアッププレーヤー

青森山田MF住永翔(2年)
自らの成長を示すために。
嫌われる覚悟を決めた主将

決して試合内容は良かったとはいえない。試合後は黒田剛監督から、チームメートと共に雷を落とされた。ただ、青森山田のMF住永翔(2年)にとって重要な転機になった試合だったことは間違いない。

前半は中盤の真ん中で組むMF高橋壱晟、郷家友汰を起点にテンポよくボールを回して、相手を押し込むと原動力になった。加えて、アンカーの位置で目を光らせ、ピンチの芽を摘み取るなど守備面でもプレーは上々。だが、後半は一転し、相手に押される機会が増加しただけでなく、自身も縦パスを狙いすぎ、ボールロストからピンチを招く場面も多く見られた。

勝ちこそしたが、試合後は指揮官から雷を落とされた。チーム全体でのミーティングを終えてからも、黒田監督とマンツーマンで話し込む場面は続く。内容は苦しい時間帯に一人、周囲を鼓舞した住永に対してのもの。黒田監督からは「今年のチームはお前一人が声を出すだけじゃ良い結果を残せない。お前だけじゃなく、みんながお前と同じラインに引き上げて、声を出させることが大事。嫌われ役になってでも、いい続けないといけない。できない選手にはできないことに対して強くいったり、要求しないとダメだ」と声をかけられたという。

指揮官からの指摘を受け、「内容がどうこうでなく、結果で示さないといけない」と住永が意気込みを強くしたのには理由がある。中学時代は、札幌U-15でプレー。ダブルボランチを組んでいたMF河野隼平がU-18へと昇格したものの、住永には声がかからなかった。他クラブのアカデミーに移ることも可能だったが、当時の監督の勧めによって、青森山田に練習参加。「チームの雰囲気が良かったし、人工芝だったことが決め手だった。そして、厳しいといわれる青森山田に行ったほうが成長できるんじゃないかって思った」。

入学してからは、「絶対に『やってやる!』という気持ちで来たから、辛いことがあってもくじけなかった。(札幌の人たちに)『ユースに上がらせておけば良かった』と思わせるくらい、成長した姿を見せることが恩返しになる」と思うようになったという。

最終学年を迎える今季は主将も託され、「このチームに来て良かった」と口にするが、自らが進んだ道が正しかったことを内外に証明するためにも、目に見える結果を残さないといけない。チームとして、個人としてより強くなるために「嫌われる」覚悟で、高校生活最後の今年に挑む。

青森山田MF住永翔(2年)
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