平成27年度 第37回九州高等学校(U-17)サッカー大会
決勝戦 東福岡高校-大津高校

2016年02月16日

森田将義(フリーライター)取材・文・写真

16年2月15日(月)12:10キックオフ/鹿児島県・県立サッカー・ラグビー場C/試合時間70分
東福岡
1 0-0
1-0
0
大津
小野楓雅(後半4分) 得点者  

序盤は風上に立った大津高が主導権を握ったが、前半のシュート2本に終わるなど、高い集中力を保った東福岡の守備を崩しきれない時間が続いた。エンドが変わった後半からは追い風を受けた東福岡に流れが移ると、後半4分に右CKからDF小野楓雅がヘディングゴールを決めて先制に成功。以降も東福岡は攻撃の手を緩めず、14分からは途中出場のFW佐藤凌我が2連続で決定機を迎えたものの2点目が奪えない。大津も試合終盤に入ってから意地を見せ、FW藤山雄生へのロングボールを起点に、MF田中匠らの個人技で攻勢を強めたが最後まで同点弾が奪えず、タイムアップを迎えた。

ピックアッププレーヤー

東福岡MF高江麗央(2年)
全国3冠を目指すチームの
中心選手の自覚十分

九州8県の新人戦で2位以内に入ったチームが集う「九州高校サッカー大会」は、インターハイと選手権の2冠を達成し、「昨年越え」を目指す東福岡にとって、今年の行方を占う重要な戦い。福岡県大会に続く今年2つ目のタイトルを目指した一戦で、ひと一倍気合が入っていたのがMF高江麗央(2年)だった。

中学まで熊本で過ごした高江にとって、対戦相手の大津高は顔見知りも多いチーム。「全国を目指してヒガシに来たのに、地元のチームに負けていてはヒガシに来た意味がない」と意地がかかった一戦だったが、開始から強風をもろに受けて思うようにパスがつなげない。自身も持ち味である切れ味鋭いドリブルを披露する機会も稀だったが、「向かい風が強かったので前半はうまくいかないはず。割りきって前半をゼロで守りきったら、(追い風になる後半は)攻撃はしやすいはず」と意に介さず、我慢の時間をしのぎ、後半に挑んだ。

好機が訪れたのは後半4分。右CKを獲得すると、キッカーの高江に対し、森重潤也監督から風の向きについての指示が飛ぶ。高江は「カーブで速いボールを入れて、少しでも触れば入るように狙っていた」というキックをゴール前に入れると、DF小野楓雅のヘディング弾を演出。チャンスをきっちりモノにし、優勝の立役者となった。

新チームでは中心選手として期待される高江は、「うまい選手がたくさんいる中で競って、うまくなりたかった。自分を強くするためにも厳しい環境に身を置きたかった」と熊本ユースからの誘いを断り、越県入学を決意した。だが、同級生のMF藤川虎太朗、三郎丸瑞基が入学直後からAチーム入りを果たす一方で、高江のスタートはBチームから。「最初はわがままだった。ピッチ外でチームの仕事ができなかったし、プレーも自己チューだった」と振り返る。2年目を迎えた昨年は春先から好調を維持し、プレミアリーグの前期はスタメンで起用されることも多々あったが、季節が移るにつれて次第に途中出場が主に。選手権でもチームメイトのMF藤川ら同級生が不動の座をつかみ、優勝に貢献したが、準レギュラーという殻を破りきれなかった。

最終学年を迎えた今年は、「一年のときは虎太朗の背中を追っかける形だったけど、今年は一緒に引っ張っていかないといけない」と中心人物の自覚十分。この日のように、試合を決める活躍で、昨年を超える全国3冠に導くつもりだ。

東福岡MF高江麗央(2年)
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