第94回全国高校サッカー選手権大会 兵庫県大会決勝
神戸弘陵学園高校-芦屋学園高校

2015年11月09日

森田将義(フリーライター)取材・文・写真

15年11月8日(日)13:05キックオフ/兵庫県・ノエビアスタジアム神戸/試合時間80分
神戸弘陵
2 1-0
1-0
0
芦屋学園
谷後滉人
(前半17分)
中濱颯斗
(後半7分)
得点者  

守備を固めた芦屋学園を崩すべく、神戸弘陵は序盤から後方でのパス回しで左右に揺さぶり、サイドを攻略。効率よくセットプレーを奪うと、前半17分にはCKからFW入谷子龍があげたクロスをMF谷後滉人が頭で合わせて、試合を動かした。ボールを追いかける時間が続いた影響で芦屋学園の足が落ちた後半は、より一方的な展開に。後半7分にはDF中濱颯斗がロングシュートを決めると、そのまま2-0でタイムアップ。神戸弘陵が2年ぶり9回目の選手権出場をつかんだ。

ピックアッププレーヤー

神戸弘陵DF中濱颯斗(3年)
「歴代トップクラス」の統率力を持つCBが
大一番で見事なロングシュートを決める

キャプテンDF中濱颯斗が会場の度肝を抜くロングシュートを決めて、試合を決定づけた。ゴールが生まれたのは1点リードで迎えた後半7分。左サイドの大隅育志からのパスをセンターサークル前で受けると、「シュート」という味方の叫び声に反応し、右足一閃。GKの手前でワンバウンドしたボールが、ゴール右隅に突き刺さった。

ポジションはセンターバック(CB)で、「昨年までは守るだけの選手だった」と話すように、本来は得点力が売りの選手ではない。だが、軽い気持ちで攻撃陣と共にシュート練習を行ったところ、総体予選の3位決定戦でゴールをマークしたのを機に練習を重ねてきたという。準決勝でも入谷のFKを合わせて先制点を奪っており、これまでの成果が大舞台で表れた格好だ。

本職の守りでも、準決勝・決勝は無失点。攻守共にプレーでチームをけん引したが、それ以上にチームの支えとなったのは谷純一監督が「歴代トップクラス」と評する統率力。中濱が「悩んでいる子とか、みんなの輪に入れてない子がいれば、その子に寄っていって話しかけるようにしてきた。パスサッカーが持ち味なのに、仲が悪いヤツがいればパスはつながらない。仲が良いからつながるパスもあると思うので、チームワークをずっと心がけてきた」と口にするように、チームのまとまりを常日ごろから心掛けてきた。

彼に助けられた一人が、夏以降スタメンに定着した2年生MF谷後滉人。「後輩にも優しく接してくれる。練習中も面白くて、めっちゃ笑って雰囲気を作ってくれるんです。試合中にミスが増えたら、『落ち着いてやれよ』っていってくれるのもうれしかった」と振り返る。中学時代のチームメイトである入谷も「中学時代はキャプテンキャラではなく、ただうるさいヤツって感じやったけど、今はアイツらしくチームをまとめてくれている。試合でいちばん声を出すし、ミーティングでも的確なことをいってくれるので助かる」。2年ぶりの選手権は、主将の存在抜きではありえなかったといっても間違いない。

神戸弘陵DF中濱颯斗
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