平成27年度 全国高等学校総合体育大会(サッカー競技)
男子 準決勝
東福岡高校-立正大淞南高校

2015年08月09日

森田将義(フリーライター)取材・文・写真

15年8月8日(土)13:00キックオフ/兵庫県・神戸ユニバー記念競技場/試合時間70分
東福岡
5 3-1
2-1
2
立正大淞南
藤川虎太朗(前半10分、33分、後半2分)
橋本和征(前半15分)
餅山大輝(後半22分)
得点者 井上直輝(前半5分)
千川原慎(後半14分)

初の日本一を目指す立正大淞南高と、昨年の王者、東福岡高の一戦はゴールラッシュとなった。口火を切ったのは淞南。前半5分に前線にロングボールを展開し、GK脇野敦至と競り合ったこぼれをMF上西健也が拾って、シュートを狙った。一度、脇野に阻まれたが、FW井上直輝が押し込んで先制に成功。しかし、以降は東福岡の攻撃を止めることができず。「攻めこまれる場面はあったけど、うちの攻撃がいつになく落ちついて、フィニッシュまで行けた」(東福岡・森重潤也監督)と、東福岡は前半のうちに3ゴール。後半2分にもゴールし、3点差とした。淞南は14分にMF千川原慎のゴールで意地を見せたが、東福岡は22分に途中出場したFW餅山大輝のダメ押し弾が決まりタイムアップ。危なげない戦いを見せた東福岡が連覇に王手をかけた。

ピックアッププレーヤー

東福岡高MF藤川虎太朗(2年)
強い気持ちで3得点
うまい選手から、怖い選手に変化

MF藤川虎太朗(2年)が持つ気持ちの強さが、チームを2年連続での決勝に導いたといっても過言ではない。最初の見せ場は淞南に先制を許した直後の10分。左からのクロスをニアに飛びこみ、コースを変えてゴールをマーク。「先に決められたのが悔しかったので、悔しさをむき出しにしたのがゴールにつながったと思う」という一撃で流れを変えると、前半終了間際にも左クロスがこぼる位置をうまく予想し、左足で押しこんだ。後半2分には味方とのワンツーでペナルティーエリアに進入。GKのポジショニングを見極め、「いつも練習しているとおりに」ゴール右上にたたき込んでハットトリックを達成した。

持ち味は「僕には速さがないので、いかにマークを外すかが大事。パスを受けられる位置を2つ以上は用意している」と胸を張る、巧みなポジショニング。いい位置をとる秘訣は、中学3年生のときに代表入りして学んだ、「相手を見る」ことにあるという。「パスをもらう前に相手を見れば、ここに動いて、ここが空くということが分かる。マークについた選手の目線を見たり、常に頭を使っている」。

加えて、今季はプレミアリーグWESTの開幕戦で、前半35分に代えられたこともいい刺激に。「前半で代えられて、相当落ちこんで自分のプレーを見失っていた。でも、5月に京都橘高戦でヘディングゴールを奪ってからは貪欲さが芽生えた」。苦しんだことで、もう一つの特徴である、負けん気の強さ、勝ちたい気持ちが出せるようになり、巧みポジショニングからゴールに向かう流れができたといえる。

「決勝戦では点を決めつつ、観客が驚くようなプレーがしたい」と意気ごむように、活躍を準決勝の1試合で終わらせるつもりはない。連覇は、彼が再び強い気持を見せられるかがポイントになるはずだ。

東福岡高MF藤川虎太朗
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