全国高校総体香川県大会 決勝
高松南高校-高松商業高校

2015年06月15日

森田将義(フリーライター)取材・文・写真

15年6月13日(土)10:00キックオフ
香川県・総合運動公園サッカー・ラグビー場/試合時間70分
高松南
1 1-0
0-0
0
高松商業
浦上拓夢
(前半12分)
得点者  

試合序盤から高松南がサイドを攻略し、高松商業を押し込むと、12分に右サイドの高い位置でスローインを獲得。FW徳田空のロングスローをDF中山知亮がヘッドでそらし、こぼれたボールをMF浦上拓夢が押し込んで先制した。以降は地力で上回る高松商業がMF塩津行世のドリブルなどでチャンスを作ったが、怪我を押して出場した主将のDF中山を中心に集中力を絶やさず、しっかりと対応。決定機を作られてもGK岡宗立が好セーブを見せて、1-0で逃げ切った。

ピックアッププレーヤー

高松南GK岡宗立(3年)
サイズを補う練習量とセーブ力
全国行きの立役者となった守護神

「最高の気分で18歳を迎えようって思っていたんです」。意気込みどおり、6月14日に誕生日を迎えるGK岡宗立が、17歳最後の一日に好セーブを連発。全国出場をつかみ、最良の一日を過ごした。

DFの踏ん張りもあり、打たれたシュートは5本のみだが、いずれも決定的なモノばかり。後半23分には相手FWにペナルティーエリアを独走され、1対1を迎えた場面で、「3月の関東遠征で強豪と対戦し、1対1が課題ということが分かった。それからは、すぐに倒れず、相手の動きをしっかり見てから動くことを意識していた」とすぐには飛び込まずに、冷静に構えてきっちりセーブするなど決定機を防ぎ続けた。この日の活躍は三崎輝久監督が「2、3本の決定機を防いでいるので、あの子が優勝に導いた立役者の一人」と称えるほどで、彼がいなければ全国行きがどうなっていたかは分からない。

身長173センチと小柄ながらも、セービングと判断力を買われ、小中学校時代にナショナルトレセンを経験。将来はプロ行きを目指したが、香川にはGKコーチがいる高校はない。高松商業など多くの進路がある中、高松南を選んだ理由は同校のOBが在籍する四国リーグの南クラブというチームの存在。少しでも成長できれば高校の練習後に週2回、グラウンドを共にする南クラブのGK練習に混ざり、夜9時過ぎまで汗を流してきた。高校を含めると5時間に及ぶ過酷なトレーニンをこなす彼の手助けをしようと、指揮官はOBのGKコーチがいる愛媛FC U-18やJ2北九州と練習試合をした際には、「アップだけでも」と頭を下げて、相手チームのGK練習に参加させてもらったりもした。

そうした積み重ねが成長につながり、三崎監督は「これまではうまくいかないときに苛立ちもあったけど、3年生になってからはうまくいかなくても消化して我慢できるようになった。1対1を作られても、どこで止まるかの判断が良くなって、身長を補うだけの能力がついてきたと思う」と目を細める。全国総体は自身の未来を切り開くには絶好の舞台。名立たる強豪相手にも好セーブを披露できるか注目だ。

高松南GK岡宗立
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