ワールドカップアジア2次予選
兼 アジアカップUAE2019予選
日本代表-シンガポール代表(1)

2015年06月17日

菊地芳樹、川原宏樹、松岡 健三郎(本誌)文・構成・写真

15年6月16日(火)19:03キックオフ
埼玉県・埼玉スタジアム2002/観客57,533人/試合時間90分
日本代表
0 0-0
0-0
0
シンガポール代表
  得点者  

「私の長いサッカー人生で、このようにゲームを支配し続けこういう結果になるのは初めてのことです」とヴァイッド・ハリルホジッチ監督が試合後語った。シュート数はイラク戦同様の23本。しかし、ゴールが決まった回数はゼロ。ボール支配率も65.7パーセントとイラク戦よりも圧倒しながら格下シンガポール相手にスコアレスドローに終わってしまった。裏への動き、縦パスからのワンツー、サイドからのクロスボール、カットインシュート。どれもいまひとつかみ合わず。決定的は場面をいくつも作りながら、シンガポールのGKイズワン・マフブドの好セーブに阻まれてしまった。日本にとって大事な初戦。ホームゲームに変更となり、勢いに乗りたかっただけに、手痛い引き分けスタートとなってしまった。

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本田と柴崎がシンプルなワンツーからチャンスを作った

術中にはまり、ずるずるいくパターン

松岡 格下といえるシンガポール相手に、まさか0-0の引き分けに終わってしまいました。

菊地 最後にポロっと1点入るかと思ったけど入らなかったね。だんだん日本の運もなくなってきたかな。
   そうすると試合開始でエンドが変わったのも気になるよね。いつもは後半ホーム側の攻撃で得点を決めているから。まさかシンガポールはそれも計算していたのかな?

松岡 今のシンガポールは日本より先進国ですからね。そこまで研究していたかもしれないですね。

川原 シンガポールはすごく日本のことをリスペクトしていましたね。

松岡 ベルント・シュタンゲ監督が会見で「余計なファールはしない、イエローカードはもらうな」と指示をしたといっていましたが、そのとおりカードなしで無失点に抑えましたらから大したもんですよ。
   それに対して、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督はハーフタイムに「もっとファールをもらえ」と熱くなっていたみたいですからね。術中にはまりましたね。

菊地 DFが引いているからといって、ドリブルで仕掛けていかないからファールももらえない。

松岡 最後に大迫勇也がドリブルからファールをもらって、本田圭佑のFKで惜しい場面がありましたけど。原口元気もそうですが、そのあたりにも交代の狙いがあったかもしれないですね。

菊地 まだきれいにやろうとしすぎているよね。俺もそれは嫌いじゃないからいいけど。でも、ワンツーとかで、合わなかった場面で笑いながら手を挙げて「ごめん、ごめん」みたいなのが多い試合がいちばん危ない!

松岡 ずるずるいくパターンですね。

菊地 そう! 今まで何度見てきたことか。

川原 なかなか学ばないですね。

菊地 この対談レポートでも何度もいってきたけど、本田と香川真司のコンビでは崩せません!!
   ハリルホジッチ監督が会見で「中央を突破するにはフリックとかダイレクトパスが2、3本つながないと突破できない
っていってた。

菊地 でも日本はまだできていない。代表レベルで、あのスピード感でやろうとするとコンビネーションが難しい。ある程度わかりやすい形を作っておかないと、アドリブだけでは難しいよ。本田と柴崎岳がつないだ形みたいなシンプルなものでないと。

川原 柴崎が縦パスで本田に当てて、本田がキープして、走りこんだ柴崎にヒールでリターンしたシーンですね。 

菊地 そう。それくらいシンプルでないと簡単にはいかない。

松岡 例えば、バルセロナとかは、長い時間一緒にプレーしているから簡単にできるように見えるだけで、代表チームではちょっと合わせただけでできるようなプレーではないですからね。

川原 宇佐美貴史がいっていましたが、そもそも「コンビネーションを使えるスペースがなかった」と。

松岡 スペースがなかったのではなく、「作れなかった
が正しいかもしれないですね。
   監督の狙いとしては相手をサイドに寄せて、ボランチから逆サイドへ展開してクロスを入れる。

菊地 逆サイドへダイアゴナルのパスを入れることでマークをズラすのが狙いだったらしいけど、それがうまくいかなかった。

松岡 イメージ的にはチャンピオンズリーグの決勝でバルセロナが決めたラキティッチの1点目の感じですね。
   右サイドでメッシが持って、逆のネイマールに入れる。そこにイニエスタとラキティッチがペナルティーエリアに入ってくる。
   日本でいえば、本田から宇佐美にサイドチェンジして、香川と柴崎が入ってくる。

菊地 それだね。サイドの裏へボールがいくと、相手DFはマークから目が離れる。そうなると、ペナルティーエリアに入ってくる選手もつかまえられない。

川原 そんな練習はしていたんですかね?

松岡 前日練習ではやっていましたよ。ボランチからサイドにボールを展開して、そこからクロス。それをハーフコートで繰り返し練習していました。でも、クロスからはきれいにゴールは決まっていなかったですが。

川原 練習でダメなら、試合でもね。

松岡 クロスの精度もイマイチでしたから。太田宏介も手前でよく引っかかっていましたね。監督は太田をそれなりに評価はしていましたが。

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