第97回全国高校サッカー選手権大会 全試合完全レポート

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第97回全国高校サッカー選手権大会
2回戦 瀬戸内-都市大塩尻

2019年01月02日

川原宏樹 取材・文
松岡健三郎 写真

19年1月2日(水)12:05キックオフ/味の素フィールド西が丘/2,739人/試合時間80分
瀬戸内
1 1-0
0-0
0
都市大塩尻
中川歩夢(前半22分)
得点者  

大会2日目に初戦を迎えた広島県代表の瀬戸内と長野県代表の都市大塩尻の一戦は、落ち着いたビルドアップからゲームを構築した瀬戸内がペースをつかんだ。そして、前半22分にはFW⑳中川歩夢がドリブルの流れから相手DF③野澤大稀と入れ替わり、グラウンダーのシュートをゴール右隅へと突き刺した。後半になり、前線から激しくプレスをかけ出した都市大塩尻が押し込む場面が増える。しかし、相手ゴールは遠く、都市大塩尻が2回戦で姿を消した。

中川の値千金のゴールで瀬戸内が3回戦進出
後半、都市大塩尻が巻き返すも無得点に終わる

 瀬戸内は初出場での初戦だったにもかかわらず、選手たちには緊張した様子はなく、試合序盤から落ち着いたビルドアップを見せた。4−3−3のシステムを組んだ瀬戸内はビルドアップで丁寧にボールをつないでから、相手SBの裏をロングボールで狙っていき都市大塩尻を押し込んでいった。そして前半20分、FW⑳中川歩夢のドリブル突破からゴールが生まれる。⑳中川のドリブルが大きくなったところを都市大塩尻DF③野澤大稀が寄せにいくも、ボールを奪いきれずにうまく入れ替わられてしまう。それで抜け出した⑳中川がペナルティーエリア手前から左足を振り抜いた。そのシュートはゴール右下へ決まり、瀬戸内が先制点を挙げる。その後も丁寧なつなぎからショートパスで都市大塩尻の守備陣を崩そうと試みた瀬戸内が相手にゲームの流れを渡さなかった。

 後半に入り都市大塩尻は前線からのプレスを強め、瀬戸内のビルドアップを寸断。また、交代でフレッシュな選手を入れて追いかけ回し、さらにプレスに拍車をかけた。そしてサイドを起点にそこからのクロスでチャンスを演出しようとした。しかし、いずれも精度が低く得点には至らなかった。一方の瀬戸内は、オーバーラップするSBの裏を取る場面が増えるも、そこからゴールへ近づくことはできず追加点を奪うことができなかった。

 落ち着いたビルドアップから両ウイングを走らせて相手を押し込むサッカーを見せた瀬戸内が試合巧者だった印象が強い。しかしながら、ゴールを奪うためのアイデアには乏しく相手を押し込んだ後が課題。中盤でのショートパスによるつなぎや崩しは目を見張るものがあり、そういったアイデアを次戦以降にゴール前で見てみたい。

 敗れた都市大塩尻は何もできなかった印象もあるが、後半に見せた前線からの守備の出来はよかった。前半には1本だったシュートも、後半にはその守備から始まる攻撃で6本のシュートに結びつけている。運が傾いていれば、勝敗は変わったかもしれない。そう思うと前半に自分たちのサッカーができなかったことが悔やまれる。

監督・選手コメント
瀬戸内・安藤正晴監督
臆することなく緊張の中でも自分たちの持てる力を(発揮し)、ボールを丁寧に運ぶということをよくやってくれたと思います。一人一人が無理をせずに、自分たちができるちょっとしたポジショニングとか、ボールを持った選手を助ける動きとか、みんながちょっとずつがんばってくれたのがパスワークにつながったのではないかと思います。ボールを動かしながら相手が下がっているところで、ストライカーの⑳中川がよく決めてくれました。(シュートを打てる)時間があれば決める力を持っている選手なので、大きな舞台で点を取ってますます成長してくれるんじゃないかと楽しみです。

瀬戸内・⑳中川歩夢
ゴールが見えてシュートを打てば何かが起こると思ったので打ちました。チャンスは絶対に来ると思うので一つ一つ丁寧にやって、また自分がゴールを決めて勝ちたいです。

都市大塩尻・高橋裕之監督
前半の立ち上がりからプレッシングをかけるように指示をしていました。ただ、それ以上にボールをしっかりと支配されて、リズムが向こうにトントントンと傾いていったというのが失点につながったのだと思います。ハーフタイムには、自由に向こうのリズムでサッカーをやらせないために前線からプレスをかけて、セカンドDFのところでボールを奪おうと(指示しました)。特に、右サイドから左サイドへ展開させて、向こうの右サイドは前半からパワーがあったので、要するにうちの右サイドでボールを奪っていこうとしました。1トップだったのを4−4−2の形に変えたり、時折3−5−2に変えたりして前線に人数をかけて、相手が後ろで回すボールに対してプレッシャーをかけながら中盤でボールを奪おうとしましたが、なかなかそこは難しかったです。奪ったボールについては、しっかりとボールを動かしてSBをオーバーラップさせてサイドから突破していこうという作戦でした。ただ、最後に仕事をできる選手がいなかったというのが、今日の試合の実感です。

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