第95回全国高校サッカー選手権大会 全試合完全レポート

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第96回全国高校サッカー選手権大会
3回戦 流通経済大柏-日章学園

2018年01月03日

安藤隆人(サッカージャーナリスト)取材・文
古賀庸介 写真

18年1月3日(水)12:05キックオフ/千葉県・フクダ電子アリーナ/観客8,348人/試合時間80分
流通経済大柏
1 0-0
1-0
0
日章学園
加藤蓮(後半27分)
得点者  

試合は流通経済大柏ペースで進んだが、流通経済大柏は度重なる決定機をのがし続けた。一方で日章学園もギラヴァンツ北九州内定のFW⑩佐藤颯汰(3年)を軸に、鋭いカウンターをみせ応戦をするが、こちらもゴールをこじ開けられず。試合が動いたのは後半27分だった。FKのリスタートからMF⑩菊地泰智(3年)が左サイドを抜け出してクロス。これを交代出場のMF⑨加藤蓮(3年)が決めて、均衡を崩した。このゴールが決勝点となり、流通経済大柏が準々決勝進出を決めた。

交代に込めたメッセージで
流通経済大柏が待望の決勝ゴール

流通経済大柏の猛攻から試合が始まった。ギラヴァンツ北九州入りが内定しているFW⑩佐藤颯汰(3年)を擁する日章学園に対し、先手必勝と言わんばかりに積極的な仕掛けを見せた。前半11分、CB⑤関川郁万(2年)の縦パスを受けたFW⑭熊澤和希(2年)が抜け出すがシュートミス。前半15分には再び⑭熊澤がMF⑩菊地泰智(3年)のスルーパスから抜け出し、GKと1対1になるがシュートは枠の外。前半17分に右CKのこぼれから⑩菊地が強烈なシュートを放つも、これはバーを直撃。

再三に渡るビッグチャンスをモノにできないでいると、前半19分には日章学園⑩佐藤(颯)が強烈なドリブルシュート。これはゴール左ポストをたたいたが、流通経済大柏にとってはかなりひやりとする場面だった。お返しとばかりに前半21分、右FKからのこぼれをつなぎ、MF⑦鬼京大翔(3年)がゴールを狙うが、これは日章学園GK①小原司(2年)のファインセーブに阻まれた。その後も流通経済大柏が攻めるが、前半40分間ではスコアが動かなかった。

勝負の後半、先に動いたのは流通経済大柏だった。後半7分、⑦鬼京に代えてFW⑨加藤蓮(3年)を投入。さらに、キレのなかった⑭熊澤に代えてDF西尾颯大(2年)を投入。右サイドバックに西尾を入れると、右サイドバックだったMF⑲石川貴登(3年)を左サイドハーフに、左サイドハーフだった⑨加藤をFWにシフトチェンジした。 

「攻め切れ」という本田裕一郎監督のベンチからの強烈なメッセージを受けた流通経済大柏の選手たちは、刻一刻と時間が過ぎていく中でも、焦ることなく圧力を掛け続けた。後半27分、ついにその猛攻が結実する。左サイドで⑲石川が抜け出そうとしたところを倒され、FKを獲得すると、⑩菊地が即座に裏に抜け出し、それを見たDF②近藤立都(3年)がリスタート。完全にフリーとなった⑩菊地は中をよく見てクロスを上げると、これに反応したMF⑨加藤(3年)が蹴り込んだ。日章学園も身体を張ってブロックに入ったが、ボールはゴールラインを割っており、ゴールイン。

文字通りゴールをこじ開けた流通経済大柏は、後半34分の⑩菊地のシュートがポストを直撃するなど、その後も攻撃の手を緩めなかった。一方の日章学園も相手の間隙を突いて、後半35分に⑩佐藤(颯)がゴール前に飛び込んで右ポスト直撃のシュートを放つなど、最後まで応戦し続けた。

終了の笛が鳴るまで目の離せない白熱の戦いは、そのまま1−0でタイムアップ。お互いの持ち味を存分に発揮した一戦は、流通経済大柏が日章学園を押し切る形で勝利を収め、準々決勝進出を果たした。

監督・選手コメント
流通経済大柏
本田裕一郎監督
例年は最後の大会なので3年生の手綱を緩めるけど、今回は一切緩めていません。出来が悪かったらすぐに交代と思ってやっています。今年度は終わるまでは緩めないで行こうと思います。緩めると今年度のチームはどこまで緩んじゃうのか分かりませんので。3回戦まで来ると、やっぱり難しい戦いになってきます。非常にいい経験ができました。

⑤関川郁万
準々決勝は個人的には長崎総科大附とやりたいです。インターハイで1失点を食らっているので。今日は相手がほぼ1トップだったので、僕が1トップをしっかり捕まえて、(⑥瀬戸山)俊がカバーというのが約束事でしたが、相手の14番(比嘉将貴)が浮いてくるので、(宮本)泰晟をアンカーにおいて、両サイドを絞らせることで守るという、チーム内での意思疎通はできていたと思います。ロングボールをGKに入れてしまって、一気にカウンターを食らったので、ロングボールの質、入れる場所にはもっとこだわらないといけないと思いました。選手権は本当に楽しかったし、相手のレベルが高いので楽しいです。8試合連続くらい失点をしていたので、選手権ではゼロで抑えようと意気込んでいました。初戦は集中できたので、これを続けたいです。

日章学園
⑩佐藤颯汰
流通経済大柏の守備は非常に堅かった。ポストに当たった2本以外は抑え込まれてしまった印象でした。外せたと思ってもちゃんとカバーが入っていて、流通経済大柏というチームの守備のレベルがすごく高いと思いました。でも、プロに行ったらもっと激しいプレッシャーの中でやるので、そこはこの経験を生かして、もっと質の高い動きでゴールを決められる選手になりたいです。

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