第95回全国高校サッカー選手権大会 全試合完全レポート

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第96回全国高校サッカー選手権大会
2回戦 上田西-京都橘

2018年01月02日

竹中玲央奈(フリーランス)取材・文
藤井隆弘 写真

18年1月2日(火)14:10キックオフ/東京都・駒沢陸上競技場/観客人 4,592/試合時間80分
上田西
1 0-0
1-0
0
京都橘
大久保龍成(後半23分)
得点者  

序盤に主導権を握ったのは上田西。ダイナミックな攻撃と長身の⑩根本凌を積極的に使った攻撃を展開する。前半の中盤あたりから京都橘が徐々にリズムを作っていくが、上田西は体を張った組織的な守備で応戦。こう着状態のまま時計の針は進むが、均衡が破れたのは後半23分だった。途中出場の上田西⑱田中悟がPKを獲得すると、これを主将の②大久保龍成が豪快に蹴り込み、これが決勝点に。上田西はこれが選手権における初勝利。対する京都橘は3年連続で初戦敗退という苦い結果を味わうことになった。

技巧派集団を封じ込めた
上田西のハードワーク

技巧派で攻撃的なイメージのある京都橘を相手に、上田西は異なる武器で対峙した。それが、攻守における球際でのハードワークだ。

「試合前からガツガツいこうというのは話していました。全員攻撃・全員守備というのが自分たちの売りで、そこを体現できたのかなと思います」

こう語るのは主将であり、決勝点となったPKを沈めた④大久保龍成だ。上田西は序盤からピッチの横幅を大きく使ったサイド攻撃でチャンスを作ったが、その後は京都橘に押し込まれる場面が続く。しかし、GK①小山智仁を中心とした積極果敢な守備でゴールを割らせない。京都橘は後半に入って選手を入れ替え、サイドからの攻撃を活性化させるも、上田西の中央の守備は堅かった。

「クロス、サイドの対応に気をつけて、中でしっかり相手を捕まえようと思いました。1本ニアでやられたけど、セットプレーも含めてしっかり守れました。狙い通りです
と白尾秀人監督が語るように、集中力が途切れず、ボールへの執着心を全面に出したアプローチは間違いなく京都橘を苦しめた。

「お互いに球際をガツガツやっていて、そこで譲ったら負けるし、そこで戦わないと勝てない。負けてなかったとは思うけど、セカンドボールは相手に拾われていた。そこらへんの差が出たのかなと思います」。京都橘の最終ラインを担う192センチの長身DF③松下廉はこう語り、悔しさをにじませた。

京都橘の選手たちは上田西の激しいプレスに対して疲労も感じており、ピッチ内ではそれを嫌がる声もあったそうだ。そして、それが逆に上田西の選手たちに勢いを与えた。「ハーフタイムにみんなで、相手は疲れてるらしいぞ、と話しました。だから、もっとがんがん行ってやろう、と。(練習から)走ってきているので、本当にそれが生きたかなと思います」(②大久保)

次なる相手は2試合で合計6得点を挙げている、超攻撃的なサッカーをする帝京大可児だ。苦しい展開になる予感もするが、逆に彼らのハードワークが“試される”相手ともいえよう。抱負な運動量を武器にした全員攻撃・全員守備がどれだけ通用するか、見ものである。

監督・選手コメント
上田西
白尾秀人監督
うまさはないんですけど、泥臭さがうちの売りなので、相手もやりづらかったのかなと思う。相手は本当に上手い選手が多い。日ごろからトレーニングをしている中でリラックスして入れたのかなと思う。あとは、ホテルの人たちのもてなしがよかった。一週間かけて泊まりながら調整した。いろんな周りの人のサポートが大きいかなと感じている。

②大久保龍成
前半のセットプレーで1本外していて、後半決められるチャンスが巡ってきたので、これは決めるしかないと思って、しっかり決められることができた。難しい部分もあったけど、チーム一丸となって全員攻撃・全員守備で戦うことができた。(PKは)練習からあそこに蹴るというのを決めていたので、自信を持って蹴った。

京都橘
米澤一成監督
ディフェンスのときは空中にボールがあることが多かったので、それをいかに収めて運ぶかというのが重要だった。それができる時間とできない時間があったと思う。焦りももちろん、失点してからはあったと思うし、オフェンスのところがどうしても中途半端だったなと。そこを修正したかったんですけど、なかなかできなかった。どちらかというと、うちもうちのスタイルを出して特別何かをやったわけではないし、(スタイルの)ぶつけ合いだったかなと思う。

③松下廉
もっとできたなと思うし、悔しい。チャンスもあって勝てる可能性はあったが、負けるかもしれないという予感もあった。だからこそなおさら悔しかったし、昨年度もと一昨年度も初戦で負けていて、今年こそは監督のためにも勝ってあげたいなと思っていた。それができなくて本当に悔しい。

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