第95回全国高校サッカー選手権大会 全試合完全レポート

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第96回全国高校サッカー選手権大会
2回戦 帝京大可児-滝川第二

2018年01月02日

竹中玲央奈(フリーランス)取材・文
藤井隆弘 写真

18年1月2日(火)12:05キックオフ/東京都・駒沢陸上競技場/観客2,519人/試合時間80分
帝京大可児
3 1-2
2-0
2
滝川第二
西尾綾祐(前半21分)
大森颯樹(後半5分)
大森颯樹(後半31分)
得点者 上出直人(前半10分)
廣田一磨(前半17分)

開始20分のうちに2点を奪い、優位にゲームを進める形になったのは滝川第二。⑱柏原悠人のCKから2ゴールが生まれ、自分達のペースに持ち込める状況を作った。しかし、ここから帝京大可児の反撃が始まる。時間が立つごとに持ち前の技術と高いポゼッション力、そしてゴールへ向かう力が出始め、前半21分に同点に追いつくと、後半はほぼ彼らのゲームに。後半5分に⑭大森颯樹がPKを沈めると、一気呵成に滝川第二ゴールへ迫る。ビッグチャンスを何度も生んで決めきれず、イヤな雰囲気も漂ったが、後半31分に⑭大森が左サイドを突破してこの日2点目となる決勝点をゲット。2点差をひっくり返した帝京大可児が3回戦へと駒を進めた。

ファーストタッチで決まった
小柄なエースの決勝点

後半5分に帝京大可児が同点ゴールを奪ってから、3点目を奪うのは時間の問題だと思わせるほどの展開だった。しかしそんな中でも、この日の1点目を記録した⑧西尾綾祐、そして先日の1回戦でゴールを奪った⑪久保藤次郎や⑦坂梨寿莉のシュートは滝川第二の守備陣を前に跳ね返され続けた。攻め込むも、点が取れない。しかも、滝川第二のGK①樫野智哉は非常に“当たって”いた。同点に終わってPK方式になれば滝川第二に軍配が上がるかもしれない、と思ったのも事実である。しかし、そんな暗雲を晴らしたのは、⑭大森だった。

後半31分、ボックス付近左サイドで⑭大森にパスが入ると、それをファーストタッチで10メートルほど前の誰もいないスペースへコントロール。滝川第二のDF陣は完全に不意をつかれ、相手DFは⑭大森を捕まえることができなかった。これで迎えたGKとの1対1を冷静にファーへ流し込み、チームを3回戦の舞台へと導いた。

「ファーストタッチが完璧すぎた」と本人はこう振り返るが、それは誰の目から見ても明らかだったし、重圧もある中でしっかりと決めきるあたりもさすがである。

「緊張したんですけど、決められてよかったです。相手も攻め込まれていてボールを取りたいという状況だったし、前掛かりになっていたので、裏に置ければいけると思ってトラップしました」

攻め込みながらも、なかなか点を取れないという焦りの中、瞬間的に状況を判断して出たワンプレー。帝京大可児が同校史上初の3回戦への切符をつかんだこの試合のMVPは、167センチ、53キロというこの小柄なストライカーで文句なしだろう。

監督・選手コメント
帝京大可児
堀部直樹監督
1年間かけて攻撃はできてきたし、前に勢いよくいくとか、ドリブルもできるので、そこは強みかなと。(⑭大森は)前半は消えていたので、後半に⑪久保藤次郎と変えて、時間を作ることを指示したのがよかった。ドリブルを上手く使える場所を探せていた。守備はセットプレー以外はよかったし、しっかりと対応できていた。チームとしてはとにかく前を向いて仕掛ける、フリーならパスを出す必要はないといっている。いつも通り戦うことができた。

⑭大森颯樹
帝京の歴史を塗り替えられたのと、自分が得点をできたのはすごくうれしい。(2失点して)正直ヤバイと思ったけど、プリンスリーグとかレベルの高い試合を戦ってきて、2点差を逆転したこともあったし、早い時間帯だったので、逆転できるかなとは思っていた。

滝川第二
松岡徹監督
前半の失点が痛かった。立ち上がりからとりにいこうというのもあったが、逆に勢いよくやられてしまった。帝京大可児さんは経験もあるので、そこで失点をしてしまって気持ちがガタっときたのは正直あった。ただ、あそこで点をとるのがいいチームだし、勝っていくチームかなと思う。最後の最後にキチンと決められた。

㉔長野裕次郎
昨年度はベスト8で負けて、今年度こそとやってきた中で、2点を取りながら3失点して負けるのは……。昨年度負けてから今まで、悔しさを持って日々やり抜けたかと思うと疑問に残る。もっと細かいところを突き詰めていかないといけなかったと思うが、それも実力。

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