第95回全国高校サッカー選手権大会 全試合完全レポート

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第96回全国高校サッカー選手権大会
1回戦 高川学園-清水桜が丘

2017年12月31日

安藤隆人(サッカージャーナリスト)取材・文
古賀庸介 写真

17年12月31日(日)12:05キックオフ/千葉県・フクダ電子アリーナ/観客4,637人/試合時間80分+PK戦
高川学園
1 0-0
1-1
PK
5-3
1
清水桜が丘
山本廉哉(後半35分)
得点者 松下祐也(後半38分)

清水桜が丘のエース⑧白井海斗が左ヒジの負傷でベンチスタートとなったこの試合、前半はお互い決定機を作り出す展開も、0−0のまま。後半8分に清水桜が丘は⑧白井を投入。攻撃を活性化させるが、高川学園の堅い守備をなかなかこじ開けられず。後半35分、ついに試合の均衡が崩れる。高川学園は左FKから相手GKがキャッチミスしたこぼれを、交代出場のFW⑮山本廉哉が押し込んだ。しかし、直後の後半38分に清水桜が丘は⑧白井のシュートのこぼれを⑪松下祐也が蹴り込んで同点。勝負はPK戦にもつれ込んだ。5人全員成功した高川学園に対し、清水桜が丘は⑧白井がGKにストップされ、勝負アリ。高川学園が2回戦に駒を進めた。

伝統校同士の一戦は
PK戦にまでもつれ込む熱戦に

清水桜が丘の校名変更前は清水市商業、高川学園の校名変更前は多々良学園。もしかするとオールドサッカーファンからすれば、2つの後者の校名のほうに馴染みがあるだろう。清水市商も多々良学園も名門で、古くから高校サッカー界で結果を残しているチームだ。それぞれ校名が変わり、新たなリスタートを切り、『名門復活』を胸に、初戦で激しくぶつかり合った。

MF⑩渡邉唯人とFW⑨大屋寛太を軸に、ドリブルとショートパスを織り交ぜて切り崩しにかかる清水桜が丘と、前線の185センチの長身FW⑩土信田悠生をターゲットに素早いカウンターを仕掛ける高川学園。先にチャンスを作ったのは高川学園だった。ロングキックを⑩土信田がヘッドですらすと、MF㉓品部真完が抜け出し、GKと1対1。しかし、シュートは枠を越えていった。すると清水桜が丘も28分、インターセプトから⑨大屋のスルーパスに抜け出したMF⑪松下祐也がGKと1対1になるも、放ったシュートはタイミング良く飛び出した高川学園GK①安部洋一郎のファインセーブに阻まれた。35分には⑨大屋が左サイドを突破。マイナスの折り返しを⑩渡邉がシュートを放つが、これもGK①安部のファインセーブにあった。

両者一歩も譲らないまま迎えた後半8分、清水桜が丘は左ヒジの負傷でスタメンから外れていたエース⑧白井海斗を投入。すると⑧白井は投入直後に強烈なシュートを放つなど、チームの攻撃を活性化。後半13分には右サイドでボールを受けると、鋭い仕掛けで切れ込んで、決定機を演出。流れは清水桜が丘に傾いたかと思われた。しかし、後半27分に181センチの大型FW⑮山本廉哉が投入をされると、⑩土信田と⑮山本の大型2トップをターゲットにした高川学園の攻撃が威力を発揮し始める。後半35分、左FKを清水桜が丘GK①眞杉雛多が痛恨のキャッチミス。これに反応した⑮山本がゴールに蹴り込んで、高川学園が均衡を崩した。

だが、清水桜が丘もすぐに反撃。後半38分にDF⑤山田温人(3年)が右サイドを突破し折り返すと、⑧白井が粘って、最後は⑪松下が同点ゴール。試合を振り出しに戻すと、勝負はそのままPK戦に突入。5人全員が決めた先攻の高川学園に対し、清水桜が丘は4人目の⑧白井がGK①安部にストップされ、勝負アリ。

伝統校であり、新校名でリスタートを切ったチーム同士の一戦は、高川学園に軍配があがった。

監督・選手コメント
高川学園
江本孝監督
今日は集中して戦えたと思います。途中から起用した⑮山本が結果を出してくれたのは大きい。しっかりと守りながら、前線で起点を作って攻めることができた。GKの①安部も素晴らしい働きを見せてくれた。選手たちに感謝です。

⑮山本廉哉
今日は出番が絶対にあると思ってアップをしていました。入る前は緊張しなかったのですが、いざピッチに入ってみると、コートがものすごく大きく見えて、歓声もすごくて緊張をしてしまいました。でも、ゴールを決めるつもりで入ったし、ゴール前のボールにはいち早く反応しようと思いました。ゴールシーンはこぼれて来ると思ったし、実際にこぼれて来て、ボールを拾ったときはゴールがものすごく小さく見えました。なので、思い切って蹴ろうと思って強くシュートを打ちました。ゴールに入ってくれて、本当に良かったです。

清水桜が丘
大瀧雅良監督
体が重くて、前後半をうまく戦えなかった。向こうは前線の10番に向かって思い切って合わせて、攻め込んできた。それを防げなくて、かつセカンドボールへの反応も悪くて、相手にリズムを作られましたね。10番に対して、どうしても後ろが引っ張られてしまい、中盤が間延びをしたのがずっと続いてしまった。いつもはボランチの⑦築地が拾いまくるんだけど、肩のケガもあってうまく機能しなかった。選手権は相変わらず良い舞台ですね。我々が1年間やってきたことの試験を受けるわけですから。大学受験と同じですよ。雰囲気はすごく良くて、大人にとっても生徒たちにとっても晴れ舞台ですね。今日はエースの⑧(白井)海斗がケガをして途中からしか出られず、そのエースがPKを外したわけですから、ウチとしてはベストゲームだったと思います。

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