キリンカップ 2016
日本代表-ブルガリア代表
日本代表-ボスニア・ヘルツェゴビナ代表レポート

2016年06月09日

松岡健三郎(本誌)取材・文・写真

16年6月3日(金) 19:40キックオフ 
愛知県/豊田スタジアム 観客/41,940人 試合時間/90分
日本代表
7 4-0
3-2
2
ブルガリア代表
岡崎慎司(4分)
香川真司(27分、35分)
吉田麻也(38分、53分)
宇佐美貴史(57分)
浅野拓磨(87分)
得点者 アレクサンドロフ(59分)
チョチェフ(82分)
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先制点を決めた岡﨑慎司
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宇佐美貴史や吉田麻也らの得点で圧勝した
16年6月7日(火) 19:34キックオフ
大阪府/市立吹田サッカースタジアム 観客/35,389人 試合時間/90分
日本代表
1 1-1
0-1
2
ボスニア・ヘルツェゴビナ代表
清武弘嗣(28分) 得点者 ジュリッチ(29分、66分)
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快勝と消化不良

ブルガリア戦はプレミアリーグ優勝メンバーの岡﨑慎司がDFラインの裏を取った見事な先制ゴール決める。さらに、キレのある動きを見せた香川真司の2ゴールなど全7ゴールでブルガリアに快勝。その裏で簡単に2失点していることが気がかりではあったが、それがかき消されるくらいの勝利となった。

キリンカップ決勝戦となったボスニア・ヘルツェゴビナ戦では同じように、一瞬集中を欠けば、その油断を逃さないヨーロッパの強さを見せつけられた。日本はブルガリア戦の勢いのまま、立ち上がりから攻めこんだ。両サイドの宇佐美貴史と浅野拓磨をうまく使い、ボスニア・ヘルツェゴビナの高さを翻ろうする。28分に宇佐美のドリブル突破から清武弘嗣が決めて先制。ところが「得点した後は絶対集中しろ」と試合前に繰り返しバイッド・ハリルホジッチ監督からいわれたにもかかわらず、直後の29分にDFラインの裏を取られ、こぼれ球をジュリッチに決められた。その後も浅野、清武がチャンスを迎えるが決められず。すると66分にボスニア・ヘルツェゴビナの深い位置からのFKから、交代したばかりのステバノビッチに「ニアゾーン」にパスをつながれ、再びジュリッチに決められ逆転負けとなった。5年ぶりに開催されたキリンカップは、ボスニア・ヘルツェゴビナが優勝した。

ピックアッププレー

宇佐美貴史が見せた駆け引きの「プルバック」

ボスニア・ヘルツェゴビナ戦、特に前半目立ったのが左サイドに入った宇佐美貴史だ。日本は一度右サイドで組み立ててから、逆サイドへ展開。宇佐美が1対1でボールを受ける状況を何度も作った。そこからカットインして、右足で「インカーブシュート」。得意の形を作ったが、GKの好守もありゴールとはならず。しかし、迎えた28分。同様に宇佐美がボールを持って仕掛ける。なんどもカットインされたDFは中を切ったが、長友佑都のさらにオーバーラップを仕掛けたのをおとりに使い、宇佐美は密集を縦方向へ突破。ボスニア・ヘルツェゴビナDFが宇佐美についていき、中央が開いたスペースへ「プルバック」。清武弘嗣が走りこみゴールを決めた。

以前、ストライカーDXの取材時に、「シュートやドリブルで何度失敗しても気にしません。そのチャレンジで1回勝負に勝てればそれでいいんです。反省は試合が終わってから」と語っていた宇佐美。まさにその言葉どおりにその前の積極的なシュートをおとりにして、縦への突破からゴールをアシストした。

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「プルバック」のパスを送って、ゴールをアシストした宇佐美貴史
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“プルバックは、シュートしやすく、守りにくい”
“ニアゾーンは、ボールから遠いセンターバックのマークからいかに逃げられるかの駆け引き”

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