FIFA U-20 ワールドカップ韓国2017
決勝トーナメント1回戦
U-20日本-U-20ベネズエラ

2017年05月31日

松尾祐希(フリーライター)取材・文

17年5月30日(土)17:00キックオフ/Daejeon World Cup Stadium
/試合時間90 分+延長30分
U-20日本
0 0-0
0-0
0-0
0-1
1
U-20ベネズエラ
  得点者 ヤンヘル・エレーラ(延長後半3分)

グループリーグ3位で決勝トーナメントに駒を進めた若き日本代表。1回戦はグループリーグ最終戦から中2日でベネズエラと対戦した。グループBを1位で突破した南米の新興勢力に対し、日本は序盤から粘り強い守備を披露。攻撃陣も堂安律(G大阪)を起点にチャンスを作り、相手と互角に渡り合った。しかし、決定機をモノにできずにいると、後半に日本は運動量が落ちて試合は延長戦に突入。PK戦が見えて来た延長後半3分に、CKから決勝ゴールを決められ、日本はベスト16で大会を後にした。

世界の舞台の真剣勝負で
将来への課題が浮き彫りに

PK戦も見えてきた延長後半3分。日本はCKを連続で与えると、2本目をヤンヘル・エレーラに決められ、若き日本代表の戦いはベスト16で終わりを告げた。

試合の入りは決して悪くなかった。立ち上がりから粘り強く対応し、中山雄太(柏)と冨安健洋(福岡)を軸とした守備陣が、相手のアタックを跳ね返していった。攻撃陣も市丸瑞希(G大阪)と堂安律(G大阪)を起点にチャンスを構築。そういう意味で日本が理想どおりゲーム運びを見せていたのは確かだ。「前半0-0で進められたので、プランどおりに試合を運べた」という堂安の言葉からも、それは伺える。しかし、後半の途中から中2日という過密日程が影響し、日本は運動量が目に見えて落ちた。試合の終盤はほとんどの局面で相手を抑え切れず、最後は延長戦でベネズエラに仕留められてしまった。

振り返ると、大会序盤は身体能力やリーチで勝る南米やヨーロッパ、アフリカの選手に対し、競り負ける場面が目立った。また、グループリーグの3試合ではすべての試合で先に失点し、前半の時点でビハインドを背負う展開を余儀なくされた。ゲームの入り方や1対1の対応力。この部分はチームとして課題を残したのは間違いない。しかし、大会を追うごとに内容が良くなったのも事実だ。このベネズエラ戦で彼らは露呈した問題点を改善させており、大会中に成長の跡を示した点はポジティブな材料だ。

一方で試合の要所を締める点に関しては、依然として課題が残る。グループリーグの3試合でもそうだったが、決めるべきところで日本は決め切れなかった。このベネズエラ戦でも前半33分に市丸のクロスから岩崎悠人(京都)がフリーでヘディングシュートを放ったが、モノにできていない。好機を生かせずにいると、逆にCKから相手に決勝弾を奪われ、決定力の差が勝負に直結する形となった。その点に関しては選手も認めるところで全試合に先発出場を果たした岩崎はこう話す。

「世界の強豪国は1、2チャンスを決めてくる。そのチャンスを決め切る勝負強さはちょっと日本とは違うなと感じました」

逆にこの点が改善されていれば、結果は逆になっていた可能性はあった。シンプルな言葉だが、決め切る力が日本の勝負弱さに直結したと言えるだろう。

グループリーグと決勝トーナメントで合わせて4試合を戦ったU-20日本代表。ベスト16という結果に終わった。ただ、世界の強豪国と真剣勝負をしなければ、世界レベルを知ることはできなかった。

百聞は一見に如かず――

現在のメンバーが主力になるとされる3年後の東京オリンピックへ、今回味わった屈辱をつなげるしかない。
「この悔しさがあったからこそ、さらなる成長を遂げた」。こう思えたとき、今大会の敗戦に大きな価値が出るはずだ。

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