FIFA U-20 ワールドカップ韓国2017
グループD 第1節
U-20日本-U-20南アフリカ

2017年05月22日

松尾祐希(フリーライター)取材・文
松岡健三郎(本誌)写真

17年5月21日(日)17:00キックオフ/Suwon World Cup Stadium/試合時間90 分
U-20日本
2 0-1
2-0
1
U-20南アフリカ
小川航基(後半3分)
堂安律(後半27分)
得点者 グラント・マージマン(前半7分)

5大会ぶりとなるU-20ワールドカップに挑んでいる若き日本代表。初戦は身体能力に秀でた南アフリカとの対戦だったが、立ち上がりから後手を踏んだ。7分にはDFラインの連携ミスからグラント・マージマンにネットを揺らされてしまった。しかし、徐々に試合の流れを引き戻すと、後半3分に小川航基(磐田)がペナルティーエリア内で粘って同点弾を決める。これで勢いに乗った日本は同27分。途中からピッチに入った久保建英(FC東京U-18)がゴール前にラストパス。最後は堂安律(G大阪)が決めて、初戦を白星で飾った。

技術に走力が加わった堂安律が
チームに勝利をもたらす

はっきり言って、この日の堂安律(G大阪)は攻撃で存在感を発揮できていなかった。右サイドハーフで先発出場を果たした男は相手のプレッシャーを前に沈黙。良い状態でボールを受けられず、攻撃で起点になる場面は数える程しかなかった。それでも、限られた好機を確実にモノにするのは、さすがの一言である。

小川航基(磐田)のゴールで同点に追い付いて迎えた後半27分。ペナルティーエリア(PA)手前でパスを受けた堂安はシンプルにはたき、一目散にゴール前へと走り込む。そして、左サイドを縦に割って入った久保建英(FC東京U-18)からラストパスを受けると、迷わず左足を一閃。チームに勝ち点3をもたらす一撃を沈めてみせた。

「タケ(久保)とのコンビでゴールを決めたような場面が練習からありましたし、やっぱり、出してくれる選手なので、あそこを見てくれているなと思いました」

堂安は試合後にトレーニングどおりのプレーでネットを揺らしたことを素直に喜んだ。ただ、得点できたのはクラブでの積み重ねがあったことにほかならない。

まず、堂安のプレーで大きな変化を感じさせたのはオフ・ザ・ボールの質だ。今までは足元で受ければ天賦の才を発揮するも、それ以外の部分では存在感を出し切れていなかった。

「自分だけではなく、(ガンバで)チームとしてもそうですけど、映像を見ていたら、2回とか3回、こぼれて来たけど誰もいなくて点が取れないことがあった」

スプリント回数の少なさが目立っていたのだ。だが、彼の意識がプレーを変えた。現在はどんな状況でも必ずゴール前に走り込む。南アフリカ戦でもPA内に進入することだけは絶やさず、好機に絡めなくても顔だけは出していた。そのプレーの継続が得点につながったのは確かだ。

持ち前の技術に走力が加わった堂安。南アフリカ戦で結果を残し、苦しみながらもチームを勝利に導いた。ただ、満足はしていない。「ゴールが取れたのでかなり楽になった。次は気負わずに行けます」と語った背番号7。次のウルグアイ戦ではゴール以外の部分でも貢献し、若き日本代表をグループリーグ突破に導く覚悟だ。

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