第24回全日本フットサル選手権 決勝レポート

2019年03月10日

菊地芳樹(ストライカーDX)取材・文

19年3月10日(日)15:01キックオフ/東京都・駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場/観客1,263人/試合時間40分(プレーイングタイム)
名古屋オーシャンズ
6 2-0
4-0
0
立川・府中
アスレティックFC
ペピータ(9分)
ルイジーニョ(20分)
オウンゴール(26分)
ルイジーニョ(29分)
ヴァルチーニョ(40分)
ヴァルチーニョ(40分)
得点者  

予想どおり名古屋が攻め、立川・府中がしのぐ展開の中で、名古屋は9分にペピータ、20分にルイジーニョが、それぞれゴール天井を突くワザありシュートで前半をリード。後半も26分に左サイド深くからの吉川智貴のシュートが立川・府中のオウンゴールを誘い、先にゴールを取った名古屋は、29分に前線のボール奪取からルイジーニョが決めて4点目。立川・府中は残り11分から長いパワープレーに出るも、名古屋はスキなく対応し、逆に立川・府中の集中が切れたところを突いて2点を追加した。

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新黄金期へ
一人突っ走る“絶対王者”

準々決勝以降、接戦が続いた大会だったが、この日は名古屋が今まで貯めていた力を開放したかのような素晴らしい出来で、大勝で優勝を飾った。

スペインでもプレーした、経験豊富な立川・府中のマルキーニョが言った。「自分たちのゲームプランを成功させるには、ノーミスで完ぺきなゲームをしなければいけない」。そういう精神的なプレッシャーがかかるのが名古屋相手との試合だ。しかし名古屋は、攻撃では全員が素早いパス&ゴーを繰り返し、少しの間があればすぐにミサイルのようなシュートを打ってくる。守備になれば豊富な運動量とクイックネスで息をつかせないプレスをかけてくる。そうした中で「イージーミスが多かった」(マルキーニョス)立川・府中は、あっさりとゲームの主導権を握られ、後半も巻き返すことができなかった。名古屋側も「試合全体を通してコントロールできたと思う」と、大会MVPとなった西谷良介は胸を張った。

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ちなみに前半の2点は、どちらも「天井シュート」。相手GKが反応しにくい、ゴール上へ向かうコースを狙って決めたものだ。ペピータの先制点は、自身が右サイドから横方向のワンツーで左まで回り込み、相手のブロックが届かない外から上を狙って決めたもの。ルイジーニョの2点目は、中盤でヴァルチーニョが粘りのキープ&ドリブルを繰り出し、右へ出したパスを角度のない位置から狙ったシュート。「GKの肩越しを狙え」とはよく言われるが、ルイジーニョの左足から放たれたボールは、ほとんど立っている姿勢で間合いを詰めていった立川・府中GKクロモトの顔の横を抜いてゴール上に決まった。

他を圧倒するスピードやフィジカルだけでなく、こうした、うなる技術がたくさん見られたのも、今シーズンの名古屋のいいところだった。

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名古屋は、長年チームを支えてきた酒井ラファエル良男が引退。2シーズン連続3冠を果たしたペドロ・コスタ監督もチームを離れる。「今のままでは(来シーズンは)勝てなくなる」と語る櫻井嘉人GMによれば、来シーズンも海外からハイクラスな外国人監督を据えて、さらなるレベルアップを図るとのこと。今シーズン以上に他チームを圧倒しようと意気込んでいる。

どんなふうに進化するフットサルが見られるのか、楽しみにするとともに、対戦する他チームも置いてけぼりを食らわずにいいゲームが見られることを願うばかりだ。

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