中山英樹GKコーチ レッスン [第11回]
ステップ② クロスステップ

2016年04月26日

取材・文・写真 松尾祐希(フリーライター)
取材協力 窪田雄輝(福岡GKスクールコーチ)

ストライカーDX5.6月号で紹介した「ステップ」との連動連載。連載第11回の今回は「クロスステップ」になります。足を交差させながら移動するステップは、ボールへの移動距離が長いときに使う技術です。

できる限りボールに正対しながら
「走る」イメージで移動する

―――クロスステップとはどのようなモノになりますか?

中山 クロスステップはボールが速くて、移動距離が長いときに使う技術になります。そしてクロスステップは、ボールの移動する方向が決まっているときに使います。右斜め45度から左斜め45度にボールが移動したときのように、長い距離でボールが移動した場合、大きくポジショニングを変えなければいけません。このときにサイドステップだとステッピングを踏む回数が多くなり、移動スピードも速くならない。でも、クロスステップを使えば、移動スピードを上げることができます。

―――他にはどのような場面で使うのでしょうか?

中山 例えば、右サイドからクロスがあがって、それがそのまま逆サイドに流れてしまった場合などですね。他にもクロスボールを取るときにクロスステップを使ってジャンピングキャッチを行うことや、クロスステップを踏んでダイビングをすることもあります。

―――足の運びで気をつけるポイントはありますか?

中山 これもサイドステップと同様に、足のスタンスに気をつけてほしいです。スタンス幅が狭い状態で移動してしまうと、サイドステップと変わらなくなってしまいます。幅の目安はないのですが、移動するときに幅が狭いと移動する距離が短くなるので、クロスステップを踏む意味がありません。移動する方向がわかっているのに幅が狭いと、クロスステップを何回も踏まないといけなくなるので、そこを考えながらやってほしいと思います。

―――クロスステップを行う場合、上半身の動きはどうなりますか?

中山 上半身はボールにできる限り正対させましょう。基本姿勢はこの技術を使う場合は取れないので、次の移動が完了するときに基本姿勢を取れるようにボールに正対させて下さい。ですから、「できる限り正対する」といういい方になります。正対することが絶対ではなく、速く移動するために距離を稼ぐのがクロスステップを使う目的になるからです。移動完了後すぐにシュートを打たれることもあるので、できる限り上半身をボールに正対させることが大事になります。この技術を行うときはクロスステップという横文字に捕われず、単純に走ることをイメージして下さい。

―――クロスステップで、よくありがちなミスはなんでしょうか?

中山 進行方向に体が向いてしまうことです。体の向きがボールとは違うところに向いてしまうと、もう一度正対するために体を反転させないといけません。その反転が出てしまうと、右側に体重が過剰に掛かって左側にボールが来たときに、対応できなくなる現象が起こってしまいます。したがって、できる限り上半身の軸はボールに正対しながら、足だけ速く動かすということが基本です。クロスステップを行う場合は上半身だけボールに正対しつつ、足を動かすことを意識しましょう。

上半身はできる限りボールに正対。速く移動するためのスタンス幅も意識しよう
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Tochigi Green Cup 2015 Spring 中山英樹
なかやま・ひでき

1981年12月4日生まれ。金武中→東福岡高→中京大中退。東福岡高校時代は全国高校サッカー選手権に出場。2年時には優勝を経験し、3年時はベスト16進出を果たす。中京大を中退後から本格的に指導者の道を歩み、2000年6月に福岡GKスクールを設立。現在ではスクール事業としては福岡県下最大の規模を誇る。過去には、JFAU-18、U-15GK合同キャンプ西日本の日本代表コーチや、J1サガン鳥栖の育成コーチを務めた経験も持つ。現在も母校・東福岡高のGKコーチを務めている
福岡ゴールキーパースクール HOSOCCER JAPAN
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